こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

午前中は、雲ひとつない青空が広がるお天気となりました

明日の1月10日、七十二候(しちじゅうにこう)では

「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」となります


水泉動(しみずあたたかをふくむ)とは、地中で凍った泉の水が溶け、動き始める頃を表すのだとか

 

まだまだ。寒い時期は続くわけですが、春はそう遠くはなさそうですね

 

皆さまの体調はいかがでしょうか?

 

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さて、新型コロナウイルスの変異株のひとつである「オミクロン株」の感染が国内でも拡大しつつある状況で、2022年が始まったわけです

 

もう2年近くも「新型コロナウイルス」の感染を気にしながらの日常生活が続いているわけですね

 

かつての日常は戻らないのだろうか?・・・と将来を悲観的に考える方も多いようです

 

私自身はいずれ、かつての日常は戻ると考えておりまして、まあ、その分だけ長く健康で生きられれば良いかなあ〜などとノンビリとした考えを持っています

 

そんな日々の中で、希望を持てる話題がありましたのでご紹介させていただきます

 

それは・・・「老化細胞除去ワクチン」です

 

どのようなものか?・・・といいますと、

文字通り、「身体に蓄積する老化した細胞」を除去することのできるワクチンということになりますね

 

開発したのは、順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学の教授 

南野 徹先生の研究グループです

 

この研究では、細胞に特異的に発現している「GPNMB」と呼ばれる老化抗原に注目したそうです

 

「GPNMB」は、人間の老化血管内皮細胞で顕著に増加するだけでなく、動脈硬化のマウスや高齢のマウスの血管や内臓脂肪組織にも発現の増加がみられるそうです

 

南野 徹教授らの研究グループこの「GPNMB」が何であるかを突き止め、GPNMBを標的とした老化細胞除去ワクチンを開発した・・・

というのですから、驚きますね

 

このワクチンをマウスに接種したところ、抗体による免疫反応により老化細胞が除去され、慢性炎症が改善した

 

 

また高齢マウスに接種した場合は、ワクチンを接種していないマウスに比べて身体機能の衰えるスピードが緩やかになっただけでなく、早老症マウスの場合には寿命が延長しうることを確認した・・・と報告されています

 

生活習慣病などで体内にたまる「老化細胞」 マウス実験で除去 | 医療 | NHKニュース

        (NHKの資料よりお借りしました)

 

 

加齢やストレスによって、細胞分裂が出来なくなった老化細胞が溜まっていく。これが慢性的な症状の原因になり、病気になりやすくなるわけですが・・・

 

人工的に作った「GPNMB」というタンパク質の老化抗原は免疫細胞が刺激されて、抗体を作り、老化細胞を取り除くことができたというのですね

 

ここまできたか・・・という気持ちですねニコニコ

 

 

何かしらの読み物には、次のようにあったような気がします

 

 

2022年は十干が「壬(みずのえ)」、十二支が「寅」の年にあたるので、干支は「 壬寅(みずのえとら)」だそうです


壬寅(みずのえとら)」は・・・厳しい冬を越えて、芽吹きが始まり、新しい成長の礎(いしずえ)のようなイメージだとか

 

礎(いしずえ)の意味は、「物事の基礎となる大切なもの」ですから・・・2022年が・・・ヒトが宿命とされた「老化」を克服した最初の年になったりして・・・などと思います

 

もちろん、新型コロナウイルスをある程度は駆逐(くちく)する「突破力」が必要になるとは思いますが・・・

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

 

<ブログ後記>1月11日

 

今回は、順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学の教授 

南野 徹先生の研究グループの示した「老化細胞除去ワクチン」について、お話をさせていただきました。

 

老化した細胞には、「GPNMB」が出現していることから、これを標的にしたワクチンが開発されたことになるわけです

 

        (図の一部をお借りしました)

 

老化した細胞に対しての免疫が働けば・・・老化した細胞を丸ごと破壊できると考えられますね

 

このように「老化細胞」を除去できれば、アンチエイジング領域の医療に効果を発揮するだけでなく、パーキンソン病や糖尿病、そして、動脈効果などの治療にも有効である可能性があります(後日、またご紹介しますね)。

 

さらに「GPNMB」には、免疫細胞のひとつである「T細胞」の活性化を阻害する働きもあるのですね。

 

「T細胞」の免疫は、感染症に対しての重要な免疫のひとつです。

 

「GPNMB」タンパク質の蓄積が起こることによって、年齢(とし)をとるにつれて、感染症への抵抗力が低下してしまう要因のひとつかもしれませんね


そうであるとすれば、「GPNMB」に対するワクチンは「T細胞」を活性化することにより、加齢による免疫力の低下を防ぐ可能性がありますよね。

 

もうひとつの「GPNMB」は、次のように海外の論文内に記載されています。

「GPNMB」の機能にさまざまな癌細胞の腫瘍の成長、浸潤、および転移を促進する可能性があると考えられているようです(下図)

 

そうであるとすれば・・「GPNMB」を標的とした老化細胞除去ワクチンは、癌の転移や浸潤などを抑制する可能性もあったりして・・・

などと期待してしまいます。

        (図の一部をお借りしました)

 

とても楽しみですね。

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございました お願い

 

image(筆者撮影)

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  元 順天堂大学 膠原病リウマチ科 准教授  

日本リウマチ学会 専門医

 

 

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