前回のお話は、どのようなものであったか?・・・と言いますと、次のようなものでした
それぞれの組織にあって、それの新しい細胞などを作る「組織幹細胞」の多くは「老化」により、機能が低下することが示されており,それが、老化に関連するさまざまな疾患を生じさせる可能性もあります・・・というものでしたね
では、そもそも「老化」という現象を引き起こす原因はなにか?・・・と言いますと、そのひとつは、身体の細胞内で「NAD+:(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」の産生量が低下しているため・・・であるという考え方もできるわけです
前回のブログ内のお話をさせて頂いたように・・・高齢になるとともに体内の「NAD+」が低下することは、下の図1.に示すとおりです
「NAD+」の働きの主なものは・・・
①「サーチュイン」の活性化と
②ATP(エーティーピー)を産生することであるのは、前回のブログ内でお話をさせて頂きました
ATPは、細胞のエネルギー産生をする働きがあります
では、活性化された「サーチュイン」はどうなるのでしょうか?
サーチュインは、DNAのヒストンという部位に作用し、遺伝子発現に影響を与えることが、既に明らかにされているのですね
ひとつの例を示しますと・・・「サーチュイン」は、「ヒストン脱アセチル化酵素」と いう活性があります
下の図に示すように・・・DNAは2本鎖(にほんさ)でできているのですが、「ヒストン」というボールのようなものに巻きついているのですね
「サーチュイン」は、ヒストンを「脱アセチル化」させることにより、DNAをきつく「ヒストン」というボールに巻きつける・・・作用を持つもですね
逆に言いますと・・
加齢により、「NAD+」が減少すると→「サーチュイン」が減少する
→「脱アセチル化」させる力が低下する→ DNAをきつく「ヒストン」というボールに巻きつける力が弱くなる・・・
ことになりますよね
そうなると・・・私たちの遺伝子に対して、何がマズイのでしょうか?
<ブログ後記>9月14日
今回は、NMNを投与すると「NAD+ 」が産生され、この「NAD+」が生じるとサーチュイン遺伝子が活性化され、「サーチュイン」が生じることをお話しさせて頂きました。
「サーチュイン」は、ヒトでは・・・Sirt1からSirt7の7種類のサーチュインが存在していることが知られています。
「Sirt」とは、サーチュイン(sirtuin) の 略となりますね。
これらの「サーチュイン」の産生異常などは、がんや加齢関連疾患などのさまざまな疾患を引き起こすことが知られています。
ところで、ヒトのDNAは、さまざまな修飾を受けることで、多くの遺伝子を出現を調整させることが知られています。
例えば、ひとつの受精卵から、機能の異なる多種多様な臓器となる細胞が作り出されるわけですよね。
このように同一のDNAから、脳や眼球、そして、内臓となる細胞が作られるのは、なぜでしょうか?
その答えは・・・精巧、かつ、多彩な遺伝子発現の制御メカニズムが存在するから・・・ということになります。
DNAが化学修飾されることにより、塩基配列の変化が生じないにもかかわらず、mRNA(メッセンジャー アール エヌ エー)遺伝子発現が制御される仕組みが存在するのですね。
この仕組みを「エピジェネティック」と呼びます。
この「エピジェネティック」の機序は、何種類か存在するのですが・・・最も古くから知られており、「サーチュイン」が関与してくる仕組みが「ヒストンのアセチル化と脱アセチル化」によるものとなります
「ヒストン」とは、下の図で示しますと、グリーンのボールのようなものと考えてもらえればよいと思います。
この「ヒストン」のボールに「DNAというヒモが巻きついている」・・・と考えてもらえばよいと思いますね。
ここに2つの酵素が働きかけますと・・・このDNAのヒモの巻きつき具合が、きつくなったり、緩んだり(ゆるんだり)するのです。
例えば、「ヒストンの脱アセチル化酵素(HDAC)というものが働きますと・・・DNAのヒモの巻き具合がきつくなる・・・という現象が起こりますね
とヒストンの脱アセチル化酵素(HDAC)というものが関与するものがアッリます
サーチュインは「ヒストン脱アセチル化酵素」の一種と考えてよいのですね。
つまり、「サーチュイン」が多く産生される状況になると・・・
「ヒストン」というボールにDNAのヒモの巻き具合がきつくなる・・・というのですね
そうなると一旦、mRNA遺伝子の発現が低下する・・・
DNA→RNAという流れがストップする、あるいは、低下する
このタイミングで、異常なDNAの部分が修復される、とても貴重な時間を得ることができるのですね
これは、ダメージを受けた組織や細胞を修復する時間と言えます
年齢が高くなるにつれて、この「ヒストン」というボールにDNAのヒモの巻き具合がきつくなる時間を確保できなくなり、下の図の
「転写活性化」の状態が続き、異常が起きても修復ができないまま、
組織や細胞のダメージが積み重なっていくということになりますね。
こんなことは、本当にあり得るのか?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、下の図に示す「レトロトランスポゾン」という遺伝子に注目しますと・・・なるほどねと思って頂けるかもしれません。
このお話は、次回の話題にしたいと思います。
今回も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました![]()
| ==================================
理事長、院長 小笠原 均 (Hitoshi Ogasawara) 医学博士
<JTKクリニックPCR検査のご案内 >
<JTKクリニックのご案内 >
Instagram: jazz_1700
Twitter:@JtkJazz17000 (最新の医療ニュースをご紹介しています 新型コロナウイルスに関する情報も)
<週の最後に聞いてみたい曲> ======================
JTKクリニックからのお知らせ
○新型コロナウイルスワクチン接種証明書(英文記載・紙ベース)を発行可能です。
○新型コロナワクチン接種後の免疫獲得の有無を確認する(中和)抗体検査(外部検査機関に委託)を実施しています。
◯漢方薬を用いた治療を行なっています(保険診療)
◯線維筋痛症に対する薬物療法、点滴療法、トリガーポイント注射を行なっております
|
|
|
<JTKクリニック 所在地> 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-1-5 麹町志村ビル2階 TEL:03-6261-6386 FAX: 03-6261-6367
<JTKクリニック受付 お問い合わせ> TEL:03-6261-6386 mail: Info@jtkclicic.comまで
<ブログの内容に関してのお問い合わせ> → hogadr.jtk@gmail.comまで ==================================
|












