ゴッドファーザーは、1970年代の映画であると思います。
シリーズとしては、アンディー ガルシア主演のゴッドファーザーIIIまで、続くのですが、
なんといっても、マーロン ブランド主演の1作目は、特筆すべきものがあると思います。

 やはり、それは、彼の演技と表情でしょうか。マフィアの頂点に君臨する表情を表現するために、彼は、頬の内側に綿をふくみ、顔の形を作った話は、有名です。そして、少し、しゃがれた独特の声で、もの静かに話す。そんな姿を初老の男の理想を感じる方もいらっしゃるのでは。
  
 多くの人が、この映画に魅了されるのは、ストーリーもさることながら、彼の迫真の演技によるものかと思います。
 もちろん、映画のなかでは、他のマフィアのように駆け引きや、裏切りなども描かれています。
 しかし、個人的な視点から、言わせて頂きますとゴッドファーザーが、複雑な感情や愛情を抱きながらも、頼ってくる人々に的確なアドバイスを与え、難題を処理しくところが見どころではないかと思います。
 
そのような、彼の行動と決断、そして、アドバイスは、彼の深い人生経験に裏打ちされたものであることが、映像から伝わってきます。
 年齢を重ねた分、より奥深い決断をし、頼ってくる人々にアドバイスをする。言葉にすれば、簡単なことですが、周囲に左右されない確固たる自我がないとできないことではないでしょうか。

 家族を大切にしない者は、男ではない。ゴッドファーザーの映画の中のセリフですが、この家族の中には、周囲の人、すべてが、含まれているように私には感じられました。ただのマフィア映画には無い、人の温かさと心深さを感じる映画だと思います。