2005年と、ずいぶん、昔の映画になりますが、タイトル名にもあげた<大停電の夜に>という邦画があります。
 ストーリーは、クリスマス イブの夜に都心を中心にした大停電が起こり、そのなかで、いろいろな人生の背景をもつ人々に、偶然に起きた大停電が、非日常の時間をもたらすというものです。

 大きなテーマは、人生という時間のなかで、偶然に出会ったひと との出会いと別れ、そして、ひとの生と死といった壮大なストーリーが展開されます。

 そして、ビル エバンスというJazzピアニストの曲、キャンドルの灯というキーワードで、物語は進んでいきます。

 突然の非日常のなかで、ひとは何を思うのか?これも<大停電の夜に>の重要なテーマとなっています。
 映画に出演している宇津井 健さんは、つい、先日にお亡くなりになりました。映画の中では、名演技をみせています。時間の流れが、永遠でないことに気がつかされます。
 個人的な映画の感想は、ひかえたいと思います。自分の人生と重ねてみると観る人によっての
様々な感想があると思うからです。

 生きとし生けるものの時間は、永遠ではありません。でも、それぞれの人生の灯りは、キャンドルの灯のようであり、ときに明るく周囲を照らし、自らが、燃え尽きる前には、新しい別のキャンドルに灯をともすこともできます。
 私たちの世界におきかえれば、言葉や思い出がキャンドルの灯ということになるのでしょうか。