今日の学び チバニアン

 

 

房総半島のチバニアンを見学してきました

地磁気逆転の地層とは聞いていましたが

「はて?」

でしたので実際に赴き、ガイドツアーに参加してきました

 

 

木更津から車で1時間弱、房総半島の中央部あたりに位置し

近くには紅葉で有名な養老渓谷があります

房総半島はそもそも海底の地層が大規模な地殻変動により

隆起してできた地形であり、いきおい

地上の気候の影響を受けず地層がいい感じで温存されている、

チバニアン以外にも房総に興味深い地層が多数あるのは

そういう理由のようです

 

隆起した海底地層を養老川がゴリゴリ侵食したことで地層が露出

岩石というのは火山岩であれ堆積岩であれ

そこに含まれる酸化鉄は地磁気の向きに応じて固まるようで

(昔よくやった砂鉄の模様みたいなことですね)

つまり地層の露頭を上下方向に20cm置きとかに採取して

鉄の向きを観察すれば地磁気逆転地層を言い当てられる!

 

しかも運の良いことに、ここの地層には火山灰層があり

明確に年代特定できるという利点を評価されて

地質年代を特定してよく観察できる地層として

国際的に認定されました(GSSP)

これは国際地質科学連合という団体が審査を投票で決めていて

チバニアンはイタリアとの熾烈な戦いの末

勝ち取ったとのことでした

 

中央の白い線みたいのが火山灰層

御嶽山の噴火によるものです

 

 

で、次は、地磁気逆転についてです

逆転のメカニズムは地球外殻の対流によると言われているが

まだ解明はされていないようです

現在地球の北極はS極、南極はN極となっていますが

実は地球有史以来これは度々逆転していて

一度入れ替わるとその状態が100万年程度続き

再びじわじわ動き始めて数千年かけて逆転します

 

現在の地磁気はチバニアン以降変わっていないのですが

なんでも昨今、磁力の弱まりが観測されていて

目下逆転に向かいつつある状態のようです(!)

移行期間は磁力の向きが揃わない状態なので

多数の磁極が発生することになり

世界各地でオーロラが観測できるようになる

人体への影響はさほど心配ないと言う人もいるが

なにせ植物以外は経験していない地磁気逆転なので

詳細は不明のようです

GPSとかはどうなるんだろう?

まあ、2000年くらい先の話みたいですが

 

そんなわけで、なかなか貴重なものを見学してきましたが

観光スポットとしては最強に地味ですね

キラキラ度はディズニーの10000の1に満たないです

ただ、話を聞いていると時間感覚がおかしくなるので

日常を達観できる効果はあるかもしれません

 

最後に、ビジターセンターでチバニアンクッキーを買いました

 

左下は火山灰層を再現しているらしいです

シュールすぎん?

美味しく頂きました