禅タロット小アルカナ考察:火の5・TOTALITY | 穂積の覚書

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本日は火の5・TOTALITY(トータリティ/全一性)。


全一性。

このカードを見る度に私は……鋼の錬金術師を思い出す(爆)。

面白かったよ、ハガレン。コミックス全巻持ってるよ。ファンブックとかゲームとかまでは手ぇ出してないけど。

いやまあ、それは関係ないので置いといて。


その中で、「全は一、一は全」という言葉の答を探しなさい、と幼い兄弟が無人島に放り込まれるエピソードがあります。

全一性とは、と理屈で調べたところで出てくるもんではない。頭で考えたところでさっぱり掴めない。

難問です。



穂積の覚書-気まぐれ屋本舗-43

さて、禅タロットの「全一性」は、これ。

空中ブランコをする三人の女性。

全員赤い服を着ていますが、その下はそれぞれ違います。

紫と緑と青。象徴的になんか意味合いがありそうだなあと思うんだけど、まだ読み取れないなあ。


この絵なら、「信頼」とか「勇気」とかでも良さそうなのに(「信頼」はコートカードに、「勇気」は大アルカナにあるし)、なんで「全一性」なのか。この分からなさが禅タロットっぽい。もやもやする。


ウェイト版のワンドの5は、5人の男たちがそれぞれ棒を持って戦っている絵になっています。

激しい自己主張、上位に立ちたい野望の争い、試練、葛藤。その辺りです。


ってぇことをつらつら眺めてみると、禅タロットにおける火の5は警告カードだから、「信頼」でも「勇気」でもなく「全一性」なんだろうなあ、と思ったり。

「今、こうある」のではなくて、「今からこうあることが望ましい」と教えてくれる。警告してくれる。


空中ブランコの三人は、誰が欠けても空中ブランコにならない。

右と左の二人を支えてるブランコすら、なくてはならない。

でも、他に必要なものはない。

下には広い空間があって、ネットも張られていない。観客も居ない。ピエロもいない。

この三人は、一人一人ひとつひとつ違う存在でありながら、「空中ブランコ」という一つのものを作っているということ。

真ん中の人は実はこの日くっだらねぇことで彼氏と喧嘩して大泣きした後で、ちょっと落ち着いて反省したからこれが済んだら謝りに行こうと思ってるのかも知れない。でもそんなことは関係なく、今この時は「空中ブランコの欠かすことは出来ない一部」。でも一人の女性。


役目を果たす、というのかな。自分の果たせることを果たす。世界の一部になる。我を捨てて調和する。

青の人が実は、自分の方が飛びたかったと考えていても、自分の今果たすべき役割を放棄しない。


諸法無我な仏教っぽいですねー。



なので、正位置では「我が強い」、「争いごと」、「自己との葛藤」への、警告。

我を捨てて調和を図りなさい、というメッセージ。

逆位置やカードの出方が悪い時は、「諦めムード」、「耐えることによる安定」、「我を通すことによる避けられない争い」が読めると思います。

両極端な意味合いが読めるけど、どちらになるかは他のカードとリーダーのセンス次第ってことで。