本日相談に来られたお客様

80歳男性 7年前に眼鏡店で耳かけ型補聴器を購入

何度も調整したが、全く改善がみられない。

専門店に相談に行き、新機種を試聴したが現状の補聴器よりさらに調子悪かったとのこと。

 

思いあまって、新聞の通販に出ていたアナログの補聴器を試してみようと思ったが、購入前にこちらで試せないかと思い相談に来たのでした。

 

アナログ補聴器がどんなものかをまず説明し、一度お貸し出ししました。

 

予想通り、とてもうるさくて使っていられないとのことで返却。

 

現在使用中の補聴器がどのような設定になっているのか一度見てみましょうと提案し、聴力測定のうえで使用中の補聴器の調整状態を実耳測定にて確認してみました。

 

その結果が上の図になります。

 

まず、この方の右耳平均聴力は70dB 高度難聴

 

上の図の黒い線が、この方の聴力に対する目標出力

赤線が補聴器の実際の出力になります。

 

1kHz~4kHzの会話レベルの音量が、かろうじて15dB程度の利得になっているでしょうか・・・

低域にいたっては、完全に出力不足で話になりません。

 

この方は両耳装用していましたが、左耳にいたっては補聴器をすることでかえって音量が下がるような帯域も見られる有様。

 

結論

聞こえなくてあたりまえの調整です。

7年間使用していたとのことですが、器械の故障はなく調整の問題。

 

この補聴器に支払った対価の恩恵を、ほぼ得ることなく過ぎてしまった7年間。

残念でなりませんね。

 

きっちり調整して差し上げたところ、「とても同じ器械とは思えない!」喜んでお帰りになりました。

 

7年も使っているのだから買い換えを提案するべきでところ、また売り逃がしてしまう商売下手な私なのだった!!

ま、そのうちまた来るでショ・・・