【漢方】小柴胡湯 | HOBOのブログ

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先週末から今週初めの為替相場は乱高下したようですが、人体の体温が高くなっ

たり低くなったりすることを漢方では往来寒熱(オウライカンネツ)と言います。

現代の日本では少ないのですがマラリアという病気にかかるとこのような症状が

でます。

ただ熱が高くなったり低くなったり乱高下することはたまにあります。例えば

きついストレスがある時などはこのような症状がでます。この文章ではストレス

とは精神的なプレッシャーがかかっている状況だと限定します。ストレスにつき

ましては別の機会に触れてみたいと思います。

さて、このストレスがかかった往来寒熱の状態では漢方では柴胡剤というカテゴ

リーの処方群を使います。現在では柴胡剤の中でも小柴胡湯がトップクラスの

繁用処方ではないでしょうか。この小柴胡湯という処方は漢方で言う半表半裏の

熱に使います。この半表半裏の熱ということで多くの内臓疾患に使われています。

半表半裏というのは漢方では表とか裏という概念があり。表はまさしく体の表、

体表部や四肢がそれに当たります。そして裏とは体の奥消化器系の後半部や

腎臓がこれにあたります。そしてその間の消化器系の前半部、肝臓、脾臓、

横隔膜の中などは半表半裏と言います。

小柴胡湯はこの半表半裏の熱に効きます。この場合の熱とは以前お話した体温

計の熱とは関係ありません。臨床では消化器系、肝臓、脾臓、膵臓、心臓、肺

などの臓器の疾患や、風邪がこじれたとき、精神的な疾患と多種多様の病気に

適用されています。

この小柴胡の主成分である柴胡という生薬はせり科の植物の根で日本産のミシマ

サイコが良品とされています。また、一時期漢方薬の副作用について多く言わ

れていたのもこの小柴胡湯です。ただ私は本来体力が普通かそれ以上の人に

使うべき小柴胡湯を体力のない人やご高齢の人に使って体力を消耗して「副

作用」という形になったのではないかと思います。何事もも体力以上のことを

すると副作用があるのと同じだと思います。

まぁ自分に言い聞かせているのですが・・・

次回は小柴胡湯以外の柴胡剤についてお話致します。

今日の1曲は坂庭省悟と城田じゅんじで「海原」(The water is wide)です。