めちゃモテ委員長 | ほぼうさのブログ

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いつからかバンドをやってモテたいとか思わなくなった。

 

まだ自分が高校生の、ドラムを始めたときはそれはもうモテたくて仕方なかった。こんなにドラム叩けるオレってすげーだろっていうオーラ全開でバンドをしていた。モテたいというと相手が女性に限定されるが、ここは男女問わず人間がすげーって言ってくれるならどちらでもよかった。女性ならなおのことよかった。

 

遡れば江戸の頃から、男は三味線をひいて唄をうたうとモテたらしい。あとは、今で言うお笑い芸人がモテるように、歌舞伎役者のモノマネがうまい人も会話の中で女性を楽しませることができるからモテたらしい。だから男たちはこぞって一芸を身につけるため、三味線を習ったり唄を習ったりしたそうで、やはりこのアタリはモテたくてバンドをはじめる高校生のヤングでホットな情熱に通ずるものがある。

 

人間とは不思議なもので、あれだけ燃え上がっていた情熱も、細々とむくわれぬ音楽を一生懸命やるうちに静かに消えそうな灯火になっていくのがわかる。きっとバンドでそこそこ成功したり甘い体験をした人はまだビンビンでギラギラしたバンドライフを過ごしていることだろうが、自分はそうではなかった。しかしそれゆえ、モテたい目立ちたいなどの欲求から離れて音楽と向き合うことができるのだから、これは感謝すべきである。若さとは、ときに芸術の追求に邪魔になることもあるのだ。