トリオミュージック | ほぼうさのブログ

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チックコリアがNOW HE SINGSのアルバムを収録したメンバーで、1982?年頃にリリースしたアルバムを買いました。

こいつは2枚組アルバムでして、1枚目がインプロヴィゼーションといってひたすらアドリブを繰り広げるタイプの、まあコルトレーン以降流行ったスタイルですね。正直まあそれはそれはすごいんですけど、こっちはあんまり興味がなくて、良かったのは2枚目。2枚目はセロニアスモンクの曲をひたすらチックコリアが演奏するというやつで、これが絶品の内容でした。

そもそもチックコリアはスペインとかラフィエスタとか、ああいうスパニッシュスケールを弾きまくるこイメージでしたよね!でも、実はあんなことしなくても遅かれ早かれ大成したであろう、というくらい才能がやばかった。ちなみにエレクトリックバンドで2度目のブレイクをするのはこの5年くらい後です。

セロニアスモンクのオリジナルの演奏を聴くと、録音の環境も含めてとても聴きづらい。モンク本人のピアノも、アドリブやフレーズがかなりイキすぎてる場面があって聴きづらい。しかしチックコリアは、「モンクがやりたかったことって、実はこういうことなんやでぇ~」と言わんばかりに、聞きやすくわかりやすく伝えてくれます。あのきわどいフレーズたちが、きちんと意味を成してゆく。ああ、このスケールやフレーズってこういうふうに使えばいいのね、とわかる。
あと、当たり前ですが基礎的な技術レベルが高い。すべてモダンジャズと呼ばれる時代の曲なのに、あまりにうますぎるもんだから全然モダンジャズに聴こえないです。

あ、でもさっきエラそうにフレーズの使い方がわかる、と申し上げましたが、これ聴いたあとピアノに座って弾こうと頑張ってみても全然できなかったので訂正します。トッププロは我のようなへたくそにもできそうにやるから困る。