ストレートの暴力性 ケリー・ウッド | ほぼ日刊ベースボール

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野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。

ケリー・ウッド
 



マシンのおかげで打撃練習が容易になり、ムービングファストボール全盛のこのご時世、普通のストレートで打者を抑えるのは至難の業となっている。過去1試合20奪三振を達成したのは日米で86、96年のロジャー・クレメンス。そしてもうひとりが98年のケリー・ウッド。

http://www.youtube.com/watch?v=9xr5OIX41M4&search=20%20out
 

メジャーで豪速球投手の系譜はライアン→クレメンス→ウッドとテキサス出身の右腕に引き継がれている。




メジャーデビューを果たした1998年に1試合20奪三振のメジャー最多タイ記録をマークするなど、13勝6敗でナ・リーグの最優秀新人に輝いたウッド。しかしその後は故障に悩まされることが多く、今季は開幕をDLで迎える。5月19日に戦列復帰したものの、わずか4試合に登板しただけでDLに逆戻りしていた。




時速90マイル後半の剛速球と「神様でも打てない」と言われるほど大きく鋭い変化をするカーブで三振の山を築き、しばしばピッチャーゴロを背面キャッチでさばく抜群の運動神経と守備能力を誇る。これだけの才能を誇りながらも、怪我といつも隣り合わせ。

ライアン、クレメンスともに息の長いところも同じだった。

これほど暴力的なストレートだけで抑えられる投手はそういない。少しでも長くプレーできるように怪我のない投手になって欲しい。