メジャー最凶打者 | ほぼ日刊ベースボール

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野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。

ディアー








日本での知名度は低いが、メジャーですごい男が怪我から復帰した。


その名はアルバート・プホルス。メジャーで現在最強の打者だろう。








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メジャーデビューを果たした2001年は、打率.329、37本塁打、130打点という驚異的な成績をあげ、満場一致でナ・リーグ新人王を獲得。メジャー最高クラスの打撃技術と天性のパワーを兼ね備えており、大リーグを代表する長距離砲として打撃三部門で常にトップクラスの数字を残す。大きく広げたスタンスとバットを上下に動かす独特のフォームが特徴。 かつてのマーク・マグワイアのような力任せのバッティング(左方向への強い打球のみ)ではなく、センターから右方向にも長打を打つ器用さを持っている。そのスイングは理想の体現と言われており、2006年5月22日付の米スポーツ雑誌、スポーツ・イラストレーテッド誌には"A swing of beauty"と題されて紹介されている。二年目のジンクスとも無縁の存在で、デビューから5年連続で打率3割・本塁打30本・打点100を記録している。これは(2年連続の時点で)史上唯一の快挙であり、現在も継続中である。


2006年4月16日のレッズ戦から4月17日のパイレーツ戦にかけて、4打席連続本塁打の大リーグタイ記録を達成。同月には月間本塁打記録(14本)を樹立した。


(ウィキペディアより)


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今シーズンも1ヶ月離脱しながら三冠王候補。


右打者ながらパワーにうまさを兼ね備えたバッティングは、日本で例えれば落合博満を髣髴させる。それくらい彼のバッティングは巧いのである。








しかしメジャーに求める魅力はやはりパワー。


過去パワーという点ではすさまじいものを持った選手がいた。実は来日もしている。


94年に阪神に所属したロブ・ディアーである。


90年初頭のデトロイト・タイガースでトラビス・フライマン、セシル・フィルダー、ミッキー・テトルトンらと強打のカルテットを形成したバッターである。








彼のバッティングの特徴は、「スイングの王様」と言われたほどの大きなアッパースイングにあった。どんな球でも無理矢理に引っ張りにかかり、凄まじい飛距離の本塁打をしばしばかっ飛ばしていた。しかし、滅多に当たらないというのも、これまた大きな特徴で通算打率は.220。「ルーレットよりはマシと言う程度の確率」と評されたこともあり、特に1991年には「25本塁打以上では史上最低打率」という成績(448打数80安打、打率.179、25HR、175三振)を残し、「扇風機打者恐怖のシーズン」として伝説になっている。








阪神を退団した翌年、3Aバンクーバーで米球界に復帰。更にその翌年の1996年には、パドレスでメジャー復帰を果たしている。引退後はマイナーリーグの打撃コーチに就任していたことがあり、そのとき選手に言っていたセリフが「俺のようなスウィングはするな」、「俺の打撃を真似するな。俺みたいになるぞ」など。




現在では三振の多い打者が「ロブ・ディアーのような選手」と例えられることで、しょっちゅうメディアに名を挙げられている。








エンターテインメントとして考えれば、彼のような滅茶苦茶な個性は見ていて非常に楽しい。試合では使えないが。そういえば一芸的なもので生きる選手、最近減ったように思う。ちょっと淋しくも思う。