高橋尚成 | ほぼ日刊ベースボール

ほぼ日刊ベースボール

野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。

高橋尚成




左投手の変化球は独特である。右腕でカーブを武器にする選手は少ないが、左腕では多い。また右投手で言うシンカーをスクリューボールという。




このスクリューボールのいちばんの使い手が巨人・高橋尚成である。

高校時代、平成5年・夏の大会に出場。ノーマークながら得意のスクリューボールを引っさげ、ベスト8に進出した。特に圧巻は1回戦、岡山南の快速サイドハンド山根と投げあい、2-0、12奪三振の完封勝利。2回戦も甲府工をきちんと抑えて完封。4-3で東海大四を下した後、優勝した育英に1-8で敗れた。




右打者の外側に流れ落ちるスクリューは分かっていても打てそうにない。ストレートはそこそこのスピードながらもこうしてプロの世界でも生き抜いているのは、まさにこの宝刀のおかげであろう。




一芸に秀でた選手、非常に魅力的である。巨人の宴会部長としてのイメージが先行しつつあるが、実力も本物。もっとスクリューを駆使して例年10勝は稼げるはずのその実力を発揮してもらいたい。