一昨日(4/2(日))夜21時から、NHKスペシャル:『ジャパン・リバイバル”安い30年”を脱却し日本経済の復活なるか?』の番組がやっていました。

 

現在の日本は製品やサービスの値段が非常に安くなっており、低成長から脱却できない。企業の売上や利益も少ないがために、従業員に賃金で還元できず、それが負のスパイラルに陥っている。企業の国際競争力の失われ、今後日本経済はどう復活していけるのか?

 

そういったことを議題にした特集でした。

低成長からの脱却の方法

番組では、日本はOECD加盟国中、海外からの投資が最も低く、海外からの投資を増やすこと。また、人材への投資が米国の1/10程度しか無いのでもっと人材への投資を増やし、生産性を高めていくことが重要だ。

 

そういった2つのことが日本の低成長脱却のための政策になるだろうという話でした。

なぜ失われた30年なのか?

なぜ、失われた10年、20年、30年と失われた年数を増やしてきたのか?

 

多くの経済学者は、日本は過去のJapan as number1の製造業の成功に執着し、新しい産業にシフトすることができなかったからだ、と言います。おそらくそれが正しいのでしょう

 

おそらく日本人は、変革というのが苦手なのだろうと思います。そういう気質があるのだろうと思います。それゆえに外部環境が変わっても、ぬるま湯につかり続けて、そこから外に出ることを嫌った。この辺が日本の敗因なのだろうと思います。

 

その他には、これも日本人の気質だと思いますが、慎重であり、貯蓄を増やす傾向があること、また、それほど物質をむさぼろうと言う気質ではなく、従って、消費が少ないこと。もう衣食住も足りているのだから、別にこれ以上むさぼる必要もないではないか、そういった気質もあるのだろうと思います。

 

そういった気質が消費を押し下げ、結果として売り上げが上がらない、それゆえに賃金に還元されない。それゆえに低成長となっている。そういったこともあるでしょう。

 

結局のところは、日本は成熟経済になっており、物があふれている状態で、供給過多に陥っている。それが30年も続いているから、必然的に低成長である。そのように言えるだろうと思います。

 

私が考える日本経済の変革の方向性

経済学者の中には成長を止めれば良いのではないか?という人もいます。

 

確かにそれも一つの選択肢でしょう。しかし、現代のグローバリゼーションの世の中では、日本経済も世界経済に組み込まれていますので、世界に対抗できない場合には、企業としても売り上げは上がらず、従業員には賃金として還元されません。結果として貧富の格差は拡大し、日本は益々貧しくなっていくでしょう。

 

今のこのグローバル化した経済の中で成長を止めるというのは、なかなか難しい選択肢であろうと思います。

 

ですから、まずは、今の環境の中から企業が生き残る道を探すことが大切です。

 

その場合、日本の特徴を生かしたものを世界に発信するというのが良いだろうと思います。それは、和の心であり、利他の心です。日本人はこれが普通で当たり前と言うのですが、海外から見るとそうではありません。

 

日本人が自分自身を見直し、それを発信するようにしていくこと。それが大切です。

 

私はコンサルティング会社に勤めていますが、やはり、コンサルティングにしても日本の特徴を生かしたコンサルティングというのがあるのです。ですから、それぞれの業種、会社に対して、日本の和の心、利他の心を注入していく。それによって、自分自身を選んでもらう。日本のそれぞれの企業のポジショニングを確立していく。それが一つだろうと思います。

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