障がい者事業所ホープでも、とても会話が苦手な人がいる。

そういう人のほうが多いかもしれない。

集団生活の中で、仕事をしているときのほうが、仕事上の必要な会話だけですむので、精神的な負担をあまり感じないようだ。

しかし、昼休みなどになると、どのように時間を過ごしてよいかわからず、孤独感が強まるようだ。

つまり、孤独感は、一人ぼっちの時よりも、集団の中にいるときのほうが強くなるのだ。

職場仲間と何を話していいかわからない、話しかけにくい、話しかけてもらえない・・・等で、その時間が苦痛なのである。

そんな状況の中で、ある人が「みんなとコミュニケーションがとれない。やめたい。」と打ち明けてきた。

その人は、コミュニケーションが課題だと、私もよく認識していた。

私たちスタッフ側も、メンバーに対して話しかけやすい人と、そうでない人とがいると思う。

スタッフも同じ人間なので、話しやすい人と話す傾向がある。

昼休みなど、面白い話題やスポーツの話などで、キャッボールができると、お互いになごむからだ。

実は、このようなことは、何度も経験してきたはずなのだが、私も含めスタッフがやるべきことを怠っていたと反省する。

やるべきこととは、以下のようなことだと、私からミーティングで話をした。

つまり、メンバーの中で、比較的元気のいい人や愉快な人など、目立っている人には、話しかけなくてもよい。特に懸念がないからだ。

それよりも、目立たない人、ぽつんとしている人、会話が苦手な人にこそ、話しかけるようにしてもらいたいと。

私たちは、メンバーがかもし出しているサインを見逃さないように、注意を怠らないようにしなければならない。

やはり、会話をこちら側からしていく必要がある。

たとえ次の会話が続かなくても。

幸い、今回のケースは、やめないで継続してくることになったが、サインを見逃している間に、本人の心の中で、「やめる」という確信が拡がって、結論として言われる場合を何度か経験している。

それぞれが、それぞれの課題をもって、事業所に来ている。

私たちは、その課題を正しく認識し、その課題を本人が乗り越えることができるよう、サポートしていくのが、私たちの仕事、支援活動になる。

私たち側に課題があれば、それを改善していく必要がある。

たとえば「コミュニケーションが苦手である。会話ができるようになりたい。」という願望があり、課題がある人が、「すこし、会話ができるようになった。ちょっと、自信がついた。」と成功体験になってもらいたいのである。

小さくてもよいから、小さな成功体験を積み重ねてもらいたい。

それが、道半ばで終わり、「やっぱりダメだった。」と失敗体験を積み重ねることにならないように、サポートしたいのである。

それが、願いです。

 

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