使徒の働き12章で、12使徒の一人で、ヨハネの兄弟ヤコブが殺されたことが書かれている。
1 そのころ、ヘロデ王は、教会の中のある人々を苦しめようとして、その手を伸ばし
2 ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。
ヤコブは、12使徒の中でも、イエスが、特に信頼をよせる3名の一人である。マルコ5章37節にも「そして、ペテロとヤコブの兄弟ヨハネのほかは、だれも自分のいっしょに行くのをお許しにならなかった。」と書かれていることからも分る。
そのヤコブがなくなった。しかし、たったの一行書かれているだけ。
また、ヨハネも、兄弟ヤコブが殺されたにもかかわらず、その事を匂わす文言は、一切ヨハネの書簡には書かれていなく、いつもの愛あふれる使信に貫かれている。
人間が書く場合、ヤコブが殺された事については、もう少し詳しく書こうとするだろう。少なくとも、一行ではすまない。彼の偉業や人となりを忍ぶ表現になるかもしれない。
しかし、聖書は、たったの一行。逆に言えば、聖書の聖書たる所以があるのだろう。
つまり、これは永遠という世界があるということ抜きに説明がつかない。
この世的な視点からだけでは、大変悲しい痛ましい出来事がおきたということになる。しかし、永遠の視点からは、死は、問題ではない。
というのも、ヤコブには、神と共に過ごす、素晴らしい永遠の時間が与えられているからだ。
彼はこの世でのクリスチャンとしての役割を立派に果たし、この仮の世から、本来の永遠の地、御国に旅立ったからだ。
だから、私達も励まされる。確かな希望がある。勇気が与えられる。
聖書は、そういう視点で貫かれている。
だから、イエス様も、この世にわずらわされず、「神の国とその義とをまず 第一に求めなさい。」とおっしゃっているのだろう。
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