事業所ホープでの研修で、一番お話ししたのが「積小為大」かもしれない。

二宮尊徳(金次郎)は、1787年小田原生まれの農政課・思想家であり、川の氾濫で田畑を流され、家は没落、両親もなくなり、兄弟はばらばら(弟二人)に親戚の家に預けられる。

とても厳しい叔父に預けられた金次郎(当時14歳)は、読書をするための油代を稼ぐために(夜あかりを灯して勉強していたことで、もったいないと叔父に叱責された為)荒れ地に菜種を植え、たった一握りの菜種から7~8升の取り入れになった経験や、捨てられた苗を拾い、荒れ地で丹精込めて育て、秋には一俵のもみを収穫したことにより、自然の恵みと人の力の素晴らしさを知るとともに、小さな努力の積み重ねが大切(積小為大)だと学び、それがのちの行いの基礎になる。

 

彼が、すごいのは、「ひたすら」「ことこつ」と継続し、自分で法則(天道、人道)を体得したことにある。

この事を、分かりやすいマンガを用いて、何度も説明してきたが、説明している自分が熱くなる。とくに、捨てられた苗を拾い集め、荒れ地を耕し、育てる実行力はすごい。

彼の発想、実行力、信念等、学ぶことは多い。

 

この「積小為大」の考えは、毎日、ホープで働くメンバーには、とても良い指針、励ましになっていると思う。

私は、協同組合連合会で働いてきたこともあり、この思想は知っていたが、おそらく、多くの方は聞いたことがないと思う。妻も知らなかった。

今や、その「積小為大」が、ホープメンバーのなじみの言葉になっている。

言葉は古臭くとも、原理は単純明快でわかりやすい。

健常者だろうが、障がい者だろうが、理念的には同じだ。

自分の能力、体力に応じて、それぞれの自分の心に正直に、ベストを尽くす。

 

要は、やるか、やらないかである。

 

「継続は力なり」、「千里の道も一歩から」である。

 

日本には、彼のような素晴らしい偉人がいる。

内村鑑三が著書「代表的日本人」の中で、五名の日本人を世界に紹介しているが、その一人が、二宮尊徳である。(他の四名は、西郷隆盛、上杉鷹山、中江藤樹、日蓮上人)

内村鑑三は、西洋のキリスト教徒に伍し、勝るとも劣らぬ日本人がいたことを紹介しようとしており、私も彼のような偉人がいたことを、日本人として誇りに思う。

 

 

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