ある時、三十歳台の男性のホームレスの方が来た。本州から北海道に来られて、農場やパチンコ店などで働いていたが、失業後、百社以上に求職応募するが、ことごとく落ちる。お金もなくなり、二か月ほどホームレスし、自分が嫌になり自殺をこころみる。

ロープを持ち、公園から少し入った山で、決して折れない太めの枝を選び、ロープをくくり、首つり自殺を実行する。しかし、なぜかしら枝が折れた。「まだ生きろ。」ということかと思った。

地下鉄に乗車しようとした時、私達の生活相談サポートセンターのポスターが目にとまり、その場で電話をかけてきた。自殺実行後、わずか一時間後である。

その経緯を聞いて、私はうなってしまったが、神様がある意図をもって、彼の人生の延命をはかり、私達のところへ、相談に行くように背中を押したと感じた。その後は、すぐに役所に向かって、シェルター確保及び生活保護手続きを行った。

しばらく、連絡を取り合っていたが、その後、実家に戻られたとの情報を得ている。やり直せたらと願っている。

 

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