先日、おりもののニオイの原因となる細菌性腟症のリスクとして、炎症指数の高い食べ物がある、というブログを書きました。



食べ物の炎症指数というのは、なかなか耳馴染みのない言葉ですが、具体的には


炎症指数の高い食べ物として

・加工肉 

・砂糖で甘くした飲料 

・精製された穀物 : 白米や白砂糖

・揚げ物 

・飽和脂肪を多く含む食品 

・トランス脂肪  

・アルコール 


が挙げられ、炎症指数の低い食べ物としては、


・脂肪の多い魚(サーモン、サバ、イワシ、マス) 

・ナッツ 

・ベリー 

・生姜 

・葉物野菜 

・緑茶 

・ウコン 

・トマト 

・エキストラバージンオリーブオイル 

・ダークチョコレート 


などが挙げられています。



その中で、チョコレート好きな私としては「ダークチョコレート」というのが気になるので、それについて調べてみました。



そもそも、チョコレートというのは、カカオ豆を砕いたカカオニブをさらにすりつぶし、ペースト状にした"カカオマス"というものを主原料につくられています。


このカカオマスに何を加えるかによって、一般的に以下の分類がされています。 


ダークチョコレート

カカオマス+ココアバター+砂糖

(スイートチョコレートともよばれることがあります)


ミルクチョコレート 

カカオマス+ココアバター+砂糖+乳製品


ホワイトチョコレート

ココアバター+乳製品+砂糖


大まかに乳製品が含まれるかどうかで、ダークチョコか否かが分かれるようですね。




そこで、チョコレートの種類別に糖尿病のリスクを評価したものがこちら。




こちらでは、ダークチョコレート、ミルクチョコレート、およびチョコレート全体の摂取量と2型糖尿病リスクとの関連を調べています。




2型糖尿病、心血管疾患、がんに罹患していない19万2,208例を対象にチョコレートそのもの摂取量を評価し、11万1,654例を対象にチョコレートの種類別の摂取量を評価しました。


 


 

結果

チョコレート全体の解析では、追跡期間482万9,175人年の間に1万8,862例の2型糖尿病が発症しました。



種類に関係なくチョコレートを5サービング/週以上摂取する人の2型糖尿病リスクは、全く、またはまれにしか摂取しない人と比較して10%低い結果でした。


※チョコレートの1サービングはおよそ30g程で、5サービングだと150g、以下のチョコレートだと1袋300gなので、2週間で1袋と言うペースになります。





チョコレートの種類別の解析では、追跡期間127万348人年の間に4,771例の2型糖尿病が発症しました。ダークチョコレートを5サービング/週以上摂取する人の2型糖尿病リスクは、まったくまたはまれにしか摂取しない人と比較して21%低い結果でした。



ダークチョコレート摂取量と2型糖尿病のリスクとの間には線形の用量反応関係があり、1サービング/週のダークチョコレート摂取増加につきリスクが3%低下していました。


 一方、ミルクチョコレートの摂取と2型糖尿病リスクとの間には有意な関連性はなく、摂取量が多いほど体重の増加を認めました。


ダークチョコレートの摂取では、そのような体重変化との関連性はありませんでした。




以上の結果から、チョコレートの中でも特にダークチョコレートを摂取する事で、糖尿病のリスクも減らしつつ、細菌性腟炎のリスクも減らせる可能性がありそうですね。