先日はインフルエンザの感染予防としてお茶を毎日飲んだり、カテキンサプリを内服したり、お茶でうがいすることが効果的だったという報告をご紹介しました。



そこで、今回は同じようにお茶を飲む事でインフルエンザの感染確率が下がったという報告を見ていきたいと思います。




対象 

関東・東海地方で働いている4,302人を対象とし、2011年11月から2012年4月までに臨床的にインフルエンザと診断された人と緑茶を飲む回数の関係について調べました。


結果

インフルエンザと診断された179人と、年齢や性別などの条件を合わせたインフルエンザに感染していない353人を比較したところ、週に5杯以上の緑茶を飲む人では、週に1杯未満の人と比べて、感染リスクが0.61倍に下がっていました。

ただ、検査キットを使ってインフルエンザと診断されたケースに限定すると、その効果は有意なものではなくなりました。


結論として、検査キットによる診断に基づいて対象となる人数をもっと増やして検証することが必要である、という結論になっています。




臨床的に診断されたインフルエンザと、検査キットによって診断されたインフルエンザの違いが生じた理由として考えられるのは


・本当はインフルエンザに感染しているが、検査キットには反応しない時期だった


・本人の症状と家族が感染している事からインフルエンザと診断したが検査キットでは陰性だった


などの理由が考えられます。



この辺りは、何を指標に効果を判定するのかが難しい所ではありますが、予防を心がける立場から考えると、検査キットで陰性であってもインフルエンザの症状が出ていたら辛いので、臨床的な診断を指標に効果を判定してもいいように感じます。



先日のブログでも緑茶による予防効果はある程度期待できそうな感じなので、日頃の水分摂取の手段として、緑茶を取り入れてみてはいかがでしょうか。