コロナ流行前から生理周期が急に崩れる方というのは外来によく来られていました。



その原因として、体調不良やストレス、急激な体重変化などがあったり、全く原因がわからない事も。



そこで、今回はコロナ感染とコロナワクチンが生理周期に与える影響について見ていきたいと思います。






この論文では、16〜45歳の女性で、生理周期が順調(24〜38日)である方を対象に、コロナ感染症状を認めた・コロナワクチンを接種した前後5回の生理周期について評価しています。


前後5回としては、感染・ワクチン接種の前3回、感染・ワクチン接種のあった1回、その後の1回となります。




結果


110の国における6,514人(コロナ感染:1,450人、コロナワクチン接種:4,643人、感染もワクチン接種もなかった:421人)の32,570周期において、


コロナ感染周期では、感染前と比べて1.45日延長


ワクチン接種周期では、感染前と比べて1.14日延長


何もなかった群では、感染前と比べて0.68日の短縮


が認められました。



感染群・ワクチン接種群において、生理周期の変化日数はほぼ同等であり、その変化は次の周期では無くなっていました。




このようにコロナ感染、コロナワクチン接種ともに、そのイベントがあった周期では生理周期がわずかに長くなる傾向がありますが、次の周期からは影響がなくなる、と言えそうですね。




コロナ感染、ワクチン接種ともに発熱を伴う事が多く、以前から発熱などの風邪症状で生理周期が崩れる患者さんが多かった事を考えれば、妥当な結果かな、という印象ですね。