先日は更年期症状に対するヨガの効果についてブログを書きました。








そこで今回は乳がん術後の方の更年期症状に対するヨガの効果を見ていきたいと思います。



更年期治療の一つとして、女性ホルモンを補うホルモン補充療法があるのですが、乳がんは女性ホルモンの影響を受けるため、その術後にホルモン補充療法を行う事ができません。



そのため、更年期症状の治療選択肢が狭まってしまうのですが、その中でヨガが効果的かどうかを検証した論文になります。









この論文では、乳がん術後に更年期症状を訴える方を対象に12週間のヨガと瞑想を行ってもらい、その効果を治療開始12週間後と24週間後に比較して検証しています。


対象 

平均年齢49.2歳の40人に、ヨガ・瞑想群: 19人、通常のケア: 21人に分かれてもらいました。



結果

更年期症状について、11の項目を0〜4点で評価したスケールでは、ヨガ・瞑想群の方が平均して12週間後: 5.6点、24週間後: 4.5点の改善が認められました。



各項目を見ていくと、ヨガ・瞑想群の方が12週間後ではホットフラッシュや痛みなど身体的症状、精神的症状、泌尿器関係の症状、疲労感などが改善しており、24週間後では精神的症状以外の項目での改善が継続していました。



女性ホルモンを抑える治療を受けている方では、ヨガ・瞑想によって更年期症状が改善する短期的な効果も認められました。



このように、ヨガ・瞑想には大きな副作用もなく、費用面での負担も少なく試してもらえる治療法として、十分試してみる価値はありそうですね。