一般的に50歳前後で閉経することが多いのですが、その頃になるとホットフラッシュや落ち込み、イライラ、不満など様々な更年期症状が出てくる事があります。


特にホットフラッシュに関しては、ホルモン治療によって改善することが多いのですが、それ以外の症状に関してはホルモン治療が効いたり、漢方薬が効いたりします。


そこで、今回はホルモン治療や漢方薬とは別の方法として、ヨガの効果について見ていきたいと思います。








この論文では、更年期症状や睡眠の質に対するヨガの効果を調べています。




ヨガを20週間行う104人と対照群104人で比較したところ、更年期症状は閉経後女性で14.98ポイント、閉経期周辺女性で6.11ポイント改善しました。 




同じように閉経後・閉経期周辺の女性では睡眠の状態も改善していたのですが、閉経前の女性では変化がありませんでした。








この論文でも、更年期の不眠症についてヨガの効果を調べています。




対象 


ホルモン治療を行っていない50〜65歳の閉経後の女性44人に、何もしない群・ストレッチする群・ヨガをする群に分かれてもらいました。




結果 


何もしない群に比べて、4ヶ月間ヨガを行った群では、更年期症状・不眠症のスコアが改善しており、不眠症スコアに関しては、何もしない群・ストレッチ群に比べて、ヨガを行った群で明らかに改善していました。





この論文では、閉経後の女性におけるヨガの精神的・身体的効果について検証しています。




対象


1年以上生理が来ていない45〜65歳の女性88人。何もしない群、ヨガをする群、運動する群に分かれてもらい、12週間フォローしました。



結果


何もしない群や運動する群に比べて、ヨガをする群では更年期症状・ストレスレベル・うつ症状が明らかに軽くなっていました。




以上のように、更年期症状に関してヨガは一定の効果があると言えそうです。




更年期症状としては、ホットフラッシュやメンタル面での様々な症状があり、その症状が本当に更年期が原因なのかどうか、しっかり検査をする必要があるのですが、更年期としての治療を始める時には、ホルモン治療や漢方薬に加えて、ヨガも選択肢に加えて見てくださいね。