先日、BMI27以上の人がメトホルミンという糖尿病治療薬で痩せられる可能性について、ブログにまとめました。








同じように、メトホルミンで痩せられるのか調べている中で、「抗精神病薬の副作用で体重が増える事に対するメトホルミンの効果」というデータが出てきたので、見ていきたいと思います。







この論文では、2000年から2015年にかけて発表された12の研究に含まれる743人について検証しています。



結果

メトホルミン内服群では体重が3.27kg減量していました。



BMIについても、プラセボと比較してメトホルミンでは、1.13kg/㎡減少していました。







こちらの論文では、第二世代の抗精神病薬による体重増加に対してメトホルミンの効果を調べています。



対象

4つの研究に含まれる213人(メトホルミン群: 106人、対象群: 107人)



結果

メトホルミンを12〜16週間内服したところ、体重が2.1kg減量し、BMIが0.09減少しました。



副作用としては、嘔気・嘔吐が4.07倍、下痢が2.93倍となっていました。対象となった人数が少なく、メトホルミンの量や内服期間が統一されていないため、更なる検証が必要という結論になっています。



このように、抗精神病薬による体重増加について、メトホルミンによる一定の効果が期待できそうです。




メトホルミン自体は、糖尿病や不妊治療に対する保険診療が認められているものの、体重コントロールのような使い方は自費での処方になるので、希望される場合はかかりつけでご相談ください。