先日は、不妊症と殺虫剤の関係についてブログを書きました。













今まで殺虫剤にそのようなリスクがある、というのは聞いた事がなく、その関係について報告している論文もかなり数少ないのが現状ですが、妊娠を考えている時には、できることなら殺虫剤の使用は最低限にしたほうが無難な印象です。



そこで、今回もまた殺虫剤と不妊に関する論文を見ていきたいと思います。






この論文では家庭用殺虫剤と女性の不妊症の関係について、食事から摂取するビタミンDが保護的に働くのではないか、という点から検証しています。



対象

2011年から2018年にかけて、ビタミンDの摂取量と家庭用殺虫剤と不妊症の関係を調べた2,968人。

ビタミンDの摂取量を1日6μg以上と、6μg未満に分けて検証しました。




結果

家庭用殺虫剤への暴露があると、不妊症のリスクが1.61倍となっていました。


ビタミンDの摂取量で比較すると、摂取量が1日6μg未満と少なければ不妊症のリスクが3.96倍だったのに対し、1日6μg以上では1.36倍と、ビタミンDが不妊リスクを下げる可能性が考えられました。



以前の論文では、家庭用殺虫剤への暴露量についても検証されていたのですが、今回の論文では、そこまで確認する事ができませんでした。



家庭用殺虫剤を少しでも使うと不妊になる、と言うほどのことは無いと思いますので、やはり妊娠を考えている時には、使用量を控えめにしつつ、今回の論文で出てきたビタミンDや、以前のブログで紹介した亜鉛の摂取を心掛けてみてはどうでしょうか。