以前、子宮頸部の異形成に対して、自分で自宅で使える塗り薬の紹介しました。




今回もまた同様に自宅で自分で使える塗り薬について見ていきたいと思います。


・・・また日本では発売されていないものなのですが、、、







こちらで検証されているのは、Papilocareというジェルです。


パピローマウィルスに対するジェルなのでパピロケアという小林製薬さんが付けそうなネーミングですが、その中身はCoriolus versicolor、「カワラタケ」という名前のキノコです。



対象


細胞診で軽度異形成が疑われ、HPV陽性の91人の女性




結果


治療開始してから3ヶ月後と6ヶ月後に細胞診が正常となった確率は



3ヶ月後

パピロケア: 78.0%

未治療: 54.8%


6ヶ月後

パピロケア: 84.9%

未治療: 64.5%



と、いずれもパピロケアの効果が確認できました。


また、ハイリスクなHPV感染に限って検証すると、


3ヶ月後

・パピロケア: 79.5%

・未治療: 52.0%


6ヶ月後

・パピロケア: 87.8%

・未治療: 56.0%


と、同様にパピロケアでの効果が認められる結果でした。




6ヶ月経過した時点でのHPV陰性化率を比較すると、パピロケア: 59.6%に対して、未治療: 41.9%であり、ハイリスクHPVに限ってみると、パピロケア: 62.5%、未治療: 40.0%でした。



7人に副作用が認められ、そのうち6人は軽症〜中等症で、ヘルペスやカンジダ、細菌性腟症などが認められました。


このように、未治療のまま経過観察する事より、パピロケアを使う事で、より高率に細胞診が正常になる可能性が期待できます。



残念ながら日本では発売されていないため、使用することはできないのですが、以前のブログでも紹介したように、自分で自宅で使用できる薬というのは、一つの大きな選択肢になりうるので、是非とも日本でも使えるようになって欲しいですね。