先日は、異形成に対してビタミンDのサプリが効くかも、と言う論文をご紹介しました。



一回あたりの量が非常に多いため、果たしてそれだけの量を摂取しても本当に大丈夫なのか、という疑問が残ってしまう結果でしたが、、、




そこで、今回はもう少し現実的なサプリに関する論文を見ていきたいと思います。







この論文では「セレニウム」というサプリと、軽度異形成に対する影響を調べています。




対象となったのは、軽度異形成と診断された58人の女性。



200μgのセレニウムのサプリを毎日飲む群28人と、プラセボ(何の効果もない錠剤)を飲む群28人に分かれてもらい、半年間フォローしました。




半年後の軽度異形成の改善率は、サプリ群:88.0%、プラセボ群: 56.0%と、サプリ群の方が高い効果を示していました。





軽度異形成そのものは、自然に治癒する確率が70〜80%と比較的高いため、現在の日本では積極的な治療対象ではなく、定期的な経過観察をしていくことになります。



ただ、今回のサプリでは半年で9割近い人が治っている可能性があり、ただ経過観察するだけに比べれば、試してみる価値はあるように思います。




今回の検証での懸念点としては、対象となった人数が少ない事、また異形成のリスクとして考慮すべきHPVというウィルスの感染による影響の違いなどが挙げられます。









セレニウムというサプリに関しては、こちらのサイトで厚労省が解説しており、1日摂取上限量が400μgなので、今回の論文のように1日200μgであれば、比較的安心して摂取してもらえるのではないでしょうか。