外来受診されている患者さんから時折「ピルを飲み始めてから性行為の悩みが、、、」と相談されることがあります。

これは、ピルに含まれる女性ホルモンの影響で、本来卵巣から分泌される女性ホルモンが抑えられてしまい、結果として性行為に悪影響が出てしまう副作用の一つです。

薬の副作用なので、全く症状が出ないこともあれば、強く症状が出てしまうことも。


そこで、今回は性行為に関する質問票をご紹介したいと思います。


論文でよく使われるのは、FSFIというもの。

これは、女性性機能指数と言って、国際的に使われている19の質問になります。



これは、海外で使われている質問を札幌医大が日本語に訳したものです。

このスコアが26点以下だと性機能障害という診断基準になります、、、というのは海外の基準で、日本の基準がよくわかりません、、、

というのも、この分野において「正常」と「疾患」との境界が非常に曖昧なことや、日本人はどうしても性に関する話題をタブーとしがちで、特に何も基礎疾患がない方たちが質問に答えても、平均点が既に26点を切っている、というデータもあるようです。


そのため、スコアが何点か、というのはあくまで治療効果を判断する際に使うもので、自分が何点だったから性機能障害なのか、、、と思ってしまう必要はないと思います。

また、逆にスコアが高かったとしても、悩みがあるなら、それは治療適応があると言えるでしょう。


なかなか日本だと性の悩みを友人や病院で打ち明けるのは難しいかもしれません。

今後も妊娠や病気などと性機能に関するブログは書いていきたいと思います。「自分だけおかしいのか」と悩みを抱えている人もいるかも知れないので、参考にしてみて下さい。