コロナが流行する中で、妊娠をどうするのか、という問題があります。


妊娠中にコロナに感染することで、妊婦さんが重篤化する確率が非常に高い、という確固たるデータは出ていません。


また、妊娠中のコロナ感染で赤ちゃんに明らかな影響が出た、というデータもありません。


ただし、新型コロナ自体がまだ新しい病気であり、コロナに感染した妊婦さんの人数が非常に少ないことや、妊娠中の感染が赤ちゃんに長期的にどのような影響を与えるか、誰にもわからないのが現状です。


そこで、妊娠をそこまで急がない、という方にとっては、妊活を一旦お休みして、少し様子を見る、というのも選択肢の一つになってきます。


では、妊活を一旦お休みしている間に何かできることはないか、というと、、、、


オススメしたいのは、各種ワクチンの接種です。


妊娠中に感染して赤ちゃんに影響が出ることが確実にわかっているものには、風疹、麻疹、水痘、流行性耳下腺炎が挙げられます。

これらはワクチンがあるので、妊娠中の感染リスクを下げることができます。


風疹
先天性風疹症候群といって、妊娠中に妊婦さんが風疹に感染すると、赤ちゃんに心奇形や難聴、発達障害など、様々な障害が出る可能性があります。

麻疹
妊娠中に妊婦さんが麻疹に感染すると、流産や早産、死産となるリスクがあります。また、大人になってから麻疹に感染すると重篤化しやすいリスクもあります。


水痘
一般的に水疱瘡と言われるものです。妊娠中に妊婦さんが感染すると流産のリスクや、発達障害、奇形を生じる先天性水痘症候群のリスクがあります。


流行性耳下腺炎
一般的におたふく風邪と言われるものです。妊娠中に感染すると、流産の可能性が高くなるリスクがあります。


以上のように、妊娠中に感染することで赤ちゃんに様々な影響が出る可能性があり、それに対してワクチンで予防するのがおすすめになります。


いずれのワクチンも接種した後に2ヶ月間の避妊が必要となるため、コロナで一旦妊活をお休みという場合には、ちょうど良いタイミングかと思います。


もし、時間的に余裕があるなら、「抗体」といって、それぞれの病気に対する抵抗力があるかどうかを調べてから、ワクチン接種を考慮してみてはどうでしょうか?


また、主に妊婦さん対象にワクチンの説明をしましたが、男性もワクチンを打つことで身近な人に感染させるリスクを下げることができます。


そうして多くの人が抵抗力を持つことで、社会全体として感染症の流行を防ぐことができるので、これを機にご夫婦でワクチン接種を検討してみて下さいね。