「遺伝性乳癌・卵巣癌症候群」という名前を聞かれたことはあるでしょうか。
数年前にハリウッド女優のアンジェリーナジョリーさんが予防的に乳房や卵巣・卵管を切除した際に少し話題になったのですが、乳がんや卵巣癌が遺伝性に発生してしまう家系というのが存在し、それに対してアンジェリーナジョリーさんは、予防的に手術をして乳房も卵巣も切除した、ということがありました。
そこで、今回はこの「遺伝性乳癌・卵巣癌症候群」について説明していきたいと思います。
まず最初に、遺伝性乳癌・卵巣癌症候群を疑うサインについてです。
http://www.falco-genetics.com/brca/medical/leaf/pdf/familial_01.pdf
かなり細かい分類になっていて読みにくいかと思いますが、いくつかわかりにく用語もあるので、説明しておきます。
・若年性乳癌:50歳以下で診断された乳癌
・トリプルネガティブ乳癌(エストロゲン受容体陰性、プロゲステロン受容体陰性、HER2陰性)
・2つ以上の原発性乳癌(両側の乳癌、片側に複数の別の乳癌など、年齢は問いません)
・血縁者とは、第1度近親者・第2度近親者・第3度近親者のことで、詳しくは以下をご確認ください
上の表で示したサインに当てはまる方は、臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーなどの専門家による詳しい評価が勧められています。
相談できる病院はこちらから探せますので、ご本人・ご家族に当てはまる方がいる場合には、一度ご相談してみてください。