産婦人科医として、妊婦さんを診察する上で最も大きな目標の一つが、ベストな状態で赤ちゃんを外に出してあげる事があります。
例えば、陣痛が来ると赤ちゃんの心拍を診ながら、もし赤ちゃんが苦しくなるようなら急いで帝王切開をして出してあげる。
例えば、妊婦健診の中でお母さんの血圧が上がってくるようなら、お母さんと赤ちゃんの状態を診ながら、赤ちゃんの成熟とお母さんの状態のバランスを考慮して出してあげる。
常に赤ちゃんとお母さんにとって最適なタイミングを模索しながら診察することになります。
ただ、実際に開業医として働いていると、出産のタイミングに関わることはほとんどなく、受診される皆さんに「早産の確率を下げるために」というアドバイスをするのが精一杯になります。
そんな中、実際に早産で生まれた赤ちゃんに対して、当クリニックでも出来ることがありました。
それがこちら。
早産で生まれたり、小さく生まれた赤ちゃんのために、「ご自身のお子さんが必要とする以上の母乳が出る方」から母乳を寄付していただく制度になります。
必要とする赤ちゃんは沢山いるものの、実際に提供して頂ける人は、そんなにいないんじゃないか、、、
施設登録しても結局1人も来られないんじゃないか、、、
そんな思いで施設登録したのですが、受付開始して3週間で、もう5名の方が予約して来院されました。
予想以上に協力して頂ける方がおられる事がわかり、施設登録して良かったな、と感じています。
なかなかクリニックレベルでは生まれてくる赤ちゃんに対して直接何かをしてあげる事はできないのですが、こうして少しでも力になれるのであれば、産婦人科冥利、クリニック冥利に尽きますね。