縦横比事故
ナンバーナインさんから「原稿データの縦横比が違っていて、絵が横のびになっています」との連絡を受け、チェックしたところこんな感じになっていました↓
思い当たるのは、原稿のプリセットをClip Studio Paint EXのデフォルトから取ったこと。
漫画を描かない方には「?」かと思いますが💦
漫画原稿用紙には、基本枠やタチ落とし枠があらかじめ設定してあります。
私の再出版作業の場合、この原稿用紙にスキャンデータを読み込み、大きさを合わせてセットします。
基本枠の180×270mmはどこでもほぼ一緒ですが、断ち切り枠や基本枠の設置場所に違いがあります。
今回横伸びしたデータは、商業誌のプリセットを初めて使ったものでした。
普段自分で設定したデリーター原稿用紙(アナログ)と同じ原稿用紙を使っているのですが、断ち切り枠に不満があり、商業誌を試してみたのです。
ですが、これはまるっきり紙本にプリントすることを前提としており、専門用語でいう「のど」「断ち切り」の位置が独特で、基本枠が右ページ、左ページ専用になっています。
いや、本当に大きなお世話…
しかも、書き出し時の断ち落としラインはこちらが勝手に書き換えることができず、自分でも「いつもと違う数字だな」と思ってはいました。
しかし、こちらからするとアナログの時の感覚で、原稿の形は多少違っても良きに使ってくれると信じていました。
(基本枠は合っているんだし)
まさか、縦横比に関わらず絵の方を伸ばして出版社の枠に合わせるとは…😱
設定上、断ち切りの縦横比は変更できません。
私の自前の設定も完璧ではないでしょうが、誤差の範囲の縦横比だと思うので、これからは自前の設定で行きます。
商業誌というのは、今からだとどれを使ったか正確に確認できないのですが、小学館、講談社、集英社、KADOKAWAいずれかのプリセットです。
こちらへ入稿する、というのでない限り、ご利用はお勧めしません。
ひとまず、横伸びデータは修正し、入稿しました。
作業データを断ち落とし内で書き出し、もう一度デリーター形式で読み込んで正確に断ちおとす…という作業をしました😅
5巻の原稿データも既に審査に出しているので、順次受けつけられると思います。
また、今後のデータも軽く催促したところ、「何作ずつお送りすればいいですか?」とのことだったので
「一作ずつ下さい」
とお答えしておきました。
来春4月からやっと次のスキャンができるということなので、今回のシリーズの10巻分は年を越す可能性が大です…
ナンバーナインさんもスキャン作業をするオフィスを増設したりして頑張って下さっているのですが、とにかく大幅に遅れています。
商業誌から個人出版に移行しよう、スキャンとか頼もう、と思っている方は、出版するまでが長いと覚悟した方が良いかもしれません。
もちろん、一気に10冊やろうとしたから、というのもありますが…
可能であれば、自分でスキャンする方法を探すのも良いかもしれませんね。