キーワードを探す
近々提出予定のコンペの打合せを行いました。
コンペティションとは日本語で設計競技。
設計者を決定するために、アイデアや図面などを提出させるプレゼンのことです。
こういったアイデアを考える際には、私はまず言葉で考えることを始めます。
いきなり具体的な線を書いていくと、その線に自分自身が縛られてしまいます。
そのため、出来るだけ抽象的な言葉でイメージを作り、そのイメージにあうように、
具体案に落とし込む作業に入るわけです。
そのため、この言葉を探す作業が一番大切です。
この作業をするには、だいたいパートナー数名と雑談を含めいろいろな話をして、
すると共通の興味を持つ言葉、キーワードが浮かんでくるのです。
1つキーワードが見つかれば、その先は一気に進みます。
昨日は、このキーワードが見つかり、一気にアウトラインまで出来上がりました。
サブプライムローンって?
今日のNHK「クローズアップ現代」で、最近話題のサブプライムローンの解説をしていました。
あまり聞き慣れない言葉だったので、何が問題なのかよく理解してませんでしたが、
この番組でだいぶ分かりました。
このローンは、アメリカで始められました。
本来住宅ローンを組むことの出来ない低所得者向けのローンで、
家を買うことをあきらめていた人々にとって、非常に魅力的なローンでした。
もちろん借り主が低所得者であるため、銀行にとってリスクの高い商品です。
そのため、返済金利を高めに設定していました。
借り主も高い金利には抵抗があったのでしょうが、一生買うことのできないと諦めていた家を
手に入れるチャンスとばかりに、大勢の人が飛びついたのです。
番組に出ていた家族は、その金利の仕組みにだまされたと言っていました。
今年は月20万円の返済だったのが、来年は月40万円に急に上がるというのです。
さらに再来年にはもっと月々の返済額が上がるようです。
金利の仕組みが、一般的なローンとは違うようです。
また別の家族は、金利は高いが、もし返済できなくなったら家を売りにだせばいいと
考えていたようです。
アメリカは、これまで住宅価格が上昇するばかりでした。
そのため住宅価格が下がることは、誰も想定していなかったのです。
しかし今年に入り下がり始め、この家族も今売りに出しても損するだけで、売りに出せないと。
高金利で返済も大変な上に、家そのものの価値が下がっているのです。
これは住宅ローンによる金利と、家の価値下落という、二重債務状態です。
同じような状態だったのが、約10年前の日本のバブル。
あのころに住宅を買った人は、高金利と住宅価格の下落の2つに苦しめられたでしょう。
さらにサブプライムローンは、証券化という手法を使っています。
今まで住宅ローンといえば、銀行はお金を貸し、借り主は家を担保に入れるという、
一対一の関係にありました。
しかし証券化という手法を使い、住宅ローンを小口に売り分けていたのです。
会社の株券などを想像すれば分かりやすいと思いますが、
会社の価値全体が上がれば、持っている株の割合に乗じて利益がでる。
逆に会社の価値が下がれば、同じ割合だけ損をするという仕組みです。
これによって、ローンと住宅が一対一の関係ではなくなり、
アメリカだけでなくヨーロッパなど世界中の金融機関にばら売りされました。
今年のアメリカの住宅市場の冷え込みにより、住宅の価値が下がったため、
全世界にあるサブプライムローンの証券は同じだけ価値が下がりました。
なるべく損をしないようにと、すぐに銀行は証券を売りに出しましたが、
すでに「サブプライムローン=リスクの高い商品」という認識が広がっていたため、
処理することができず、不良債権になってしまったのです。
あとはバブル崩壊と同じ道順で、サブプライムローンの証券を持っている銀行は、
みな取引をしたくないと警戒され、ますます資金繰りが悪化、最悪は倒産となりました。
結局、一番の原因は、「不信感」にあります。
住宅の価格が上がり続けると思っていたのに、実際には下がった、
来年以降も下がり続けるのではないかという、不信感。
もしサブプライムローンの証券を持っている銀行と取引をしたら、
その損が連鎖的にふりかかってくるのではないかという、不信感。
この不信感をいかに取り除くかが、求められています。
