2022.9.11-9.14
初めて訪れる和歌山県の南紀白浜、熊野三山と高野山へもツアーで旅してきました。(☆1)訪れた場所や宿、印象に残ったことを記します。
1日目(9/11sun)
羽田空港⇒JAL225⇒関空→(バス)→道成寺→白浜温泉
初日はお昼のフライトでこの日はほぼ移動日、途中一か所和歌山県最古の寺「道成寺」立ち寄りました。
道成寺(どうじょうじ) :西暦701年創建、現在天台宗の寺で千手観音菩薩(国宝)がご本尊。
道成寺で印象に残ったのは、住職が絵巻物を使い「安珍・清姫伝説」の絵とき説法(写本)です。道成寺がどうして釣鐘のないお寺になったか、平安時代の女性ストーカーの怖いお話の紙芝居といった感じですね。安珍さんがすごく哀れです。
この日の宿は「SHIRAHAMA KEY TERRCE HOTEL SEAMORE」、「白浜の湯」(日本三古湯)がホテルの売りです。「三段の湯」で立ち湯の露天風呂などが楽しめます。しかし、ここでは何といっても、テラス隣接する長さ30mの足湯(インフィニティ足湯:足湯からそのまま海まで伸びている感じを味わえる)ですね。素晴らしい眺めに出会えました。日没、紀伊水道に沈む夕日で赤く染まった光の道(サンロード)が海から足湯まで伸びて、美しく輝きました。潮風を浴びながらのこの至福のひと時、もうこれだけで旅行の元を取った気分になりました。
夕食後はロビーの一角でシニアバンド2組(地元のアマチュアでしょうか?素晴らしく上手です)の生演奏を楽しみました。なつかしいロックやJポップスの数々、同世代としてはちょっとうらやましい。
2日目(9/12mon)
早朝朝食前、昔より月の名所としても知られていた。名勝「白良浜」(しららはま)までウオーキング。早歩きで15分ほどの距離です。
白良浜の碑より、
「雪のいろにおなじしららのはまちどり こゑさへさゆるあけぼのそら」(寂念法師)
「(雪の色と同じ真っ白な白良の浜で、千鳥が鳴く声さえ冷え冷えと響く曙の空よ)」
中秋の名月を少し過ぎた沈む前の「いざよいの月」が西の空に白く見えました。
この日のスケジュール
白浜→三段壁→円月島→闘鶏神社→潮岬→紀伊大島→串本
です。紀伊半島海岸のジオパークとなっている自然に触れます。
三段壁: 国の名勝、自然景勝地
絶壁の下、三段壁洞窟にもエレベータで降りました。波が荒いですが、熊野水軍の船の隠し場とも。。。
円月島: 国の名勝
丸い穴が開いている島です。この穴に月が沈むムーンロードが見たいですね~
闘鶏神社 : 【世界遺産】社殿配列は水害前の本宮大社と同じ配置になっていて、2016年に世界遺産に追加登録
神職の神社の解説が熱弁でした。壇ノ浦合戦で源氏を勝利に導いた「熊野別当湛増」の熊野水軍の伝説を伝える神社。神社本殿前で紅白7羽ずつの闘鶏を行い源氏と平家のどちらに味方するかを決めたという言い伝えが由来です。(源氏の白い鶏が7戦全勝だったそうです)
別当湛増の子供が弁慶という言い伝えがあり、何と銅像も境内にありました。弁慶生誕地の伝説が残る地域は全国に30以上あり、亡くなった伝説の地域はそれ以上あるというのが神職の落ちなのですが。。。
潮岬 :本州最南端の岬
潮岬観光タワーに登りました。切符が本州最南端訪問証明書です。日本で最初に建設された灯台「潮岬灯台」も見えます。(写真に写っています)
紀伊大島 :
紀伊大島にある、トルコ記念館(エルトゥールル号遭難事故からの交流)と樫野崎灯台によりました。 紀伊大島は民謡串本節に謡われている場所とか。(知りませんでしたが)
「♪ここは串本むかいは大島 橋を架けましょ舟橋を~♬」(1928年)
この日の宿は「ホテル&リゾーツ和歌山串本」、高台にあり露天風呂から橋杭岩が眺められます。星空も美しいそうですが生憎この日はお天気がいまいちで星は見えませんでした。
3日目(9/13tue)
早朝、橋杭岩と朝焼けのコラボを写真に収めようと海岸まで片道2kmのウオーキング。途中で雨が降り始める。ままよとそのまま傘をさして”道の駅くしもと橋杭岩”まで行ってみました。中ほどの弁天島まで歩けるどころか、大潮で波も荒い。雨も降り続き日の出も観れませんでした。
橋杭岩: 串本から大島に向かい850m、40あまりの奇岩がそそり立つ名勝(天然記念物)、「ブラタモリ熊野」のオープニングの場所にも使われた巨大カルデラ噴火の名残
今日3日目は熊野三山を訪れます。
熊野古道 :【世界遺産】
熊野参詣道・中辺路の大門坂に立ち寄りました。延々と続く階段、熊野古道はなかなか険しいですね。
熊野那智大社 :【世界遺産】全国約4000の熊野神社の総本社、熊野信仰の霊場
明治初期に青岸渡寺と熊野那智大社に神仏分離しましたが、隣接しています。那智の滝も見えます。
八咫烏の碑
熊野速玉大社 :【世界遺産】
熊野速玉大神と熊野夫須美大神の夫婦神を祀っています。境内に樹齢1000年のナギの巨木があります。平清盛の手植えとも伝えられているようです。
ここで、新宮速玉大社の門前町の一角、松葉屋の和菓子「天の川」(大納言琥珀)をゲット。月間星ナビ2022年9月号の「飲み星食い月す」で紹介された和菓子でネット販売がなく店舗に行かないと手に入りません。店舗も普通の住宅風で確かにわかりにくい、品のよさそうなおばあちゃんが対応してくれました。おいしい!
松葉屋(銘菓:天の川)
熊野本宮大社 :【世界遺産】熊野三山の中心、熊野神社の総本宮
本宮大社は1889年の大洪水で流されるまで広大な中州にあったそうです。(現在は山の上に社地を移している)その跡地の入り口にあたる大斎原(おおゆのはら)大鳥居は巨大で圧倒的な存在感がありました。また鳥居中央のシンボルは八咫烏です。
八咫烏はサッカー日本代表のエンブレムですが、八咫烏は神武遠征の折に道案内をした神の使いとのこと。ボールをつかんだ三本足のヤタガラスは世界に飛び出すサッカー日本代表の勝利を導くシンボルという意味合いとのこと。
(現在の熊野本宮大社)
(熊野本宮大社の大鳥居)
豆知識 :神社の鳥居には大きく2つのタイプ、『神明鳥居』と『明神鳥居』があるそうです。
2つの大きな違いは、『神明鳥居』は笠木(上の横木)がまっすぐで、貫ぬき(下の横木)が突き出ていない。『明神鳥居』は笠木が上に反り増ししている貫ぬきが突き出ている』という点で、見るとすぐにわかりますね。(ちなみに熊野本宮大社の鳥居は明神鳥居ですね)
神明鳥居は女の神様を祀る、明神鳥居は男の神様を祀ると聞きましたが、日本の女の神様で名高いのは天照皇大神くらいで、あとはだいたい男の神様との事。ただしこの区別はそれほど厳密ではないらしく、近年に建てられた神社は神明鳥居も結構あるそうです。ちなみに、各地の有名神社の鳥居を後でNET調べてみたら、下記となっていました。やはり『明神鳥居』が多いですね。
伊勢神宮(三重県):神明鳥居 [祭神:内宮 天照大御神]
熱田神宮(愛知県):神明鳥居 [祭神:天照大御神]
出雲大社(島根県):明神鳥居 [祭神:大国主大神]
熊野本宮大社(和歌山県):明神鳥居 [祭神:上四社で異なる]
八坂神社(京都府):明神鳥居 [祭神:素戔嗚尊]
厳島神社(広島県):明神鳥居 [祭神:宗像三女神]
明治神宮(東京都):明神鳥居 [祭神:明治天皇]
鶴岡八幡宮(神奈川県):明神鳥居 [祭神:三柱(応神天皇他)]
この日の宿は「ブランシェット南紀白浜」、三角屋根と白いタイルの外観、コッテージ風の独立客室、プライベートスパとテラス、おしゃれなコッテージホテルでした。シェフ達のこだわりの料理(特にデザート)はとても豪華でおいしかった。
4日目(9/14wed)
早朝、南紀白浜漁協の港までウオーキング、隣接する『とれとれ市場』の丘の階段を登りブランシェット方向を望むと、全体が見渡せました。
今日はバスで白浜から2時間余り、弘法大師(空海)が816年に開山した。高野山(金剛峯寺と同義らしい)を訪れます。標高800mの山上盆地なのですが、高野山という名の山はないそうです。
高野山金剛峰寺 :【世界遺産】
高野山奥の院:真言宗総本山金剛峯寺を中心とした寺社群。日本三大霊場の一つです。117の寺院と51の宿坊(最近宿泊は外国人がほとんどらしい)、約2kmの参道には20万を超える墓や供養塔が建立されています。入場無料。
1200年も前に、この険しい山の頂上(標高850m)の秘境にこれだけのものをよく作り上げたものだと感心します。町全体が境内となっています。そして今日に至っても、この宗教都市に2500人(人口の3割が僧侶)あまりが居住し、幼稚園から大学まであるのには驚きます。
ここでは、お坊さんのガイドで境内、奥の院を歩きます(約1時間)
お話の中で知ったこと、自分の印象に残ったことを記します。
卍 なぜ墓や霊廟がここに集まるのでしょうか?
歴史上の権力者や著名人の霊廟が高野山にある理由は、『弘法大師の足元に眠れば極楽往生できるという信仰』にもとづいています。弥勒菩薩が釈迦入滅から56億7000万年後の未来の世に、仏となってこの世に下り、衆生を救済するという教えです。
自分なりに解釈すると。。。その遠い将来の為にこの地に霊廟を設けて待つ、いわば場所取り、遥か未来への投資ですね。56.7億年後というのは太陽の寿命が尽きるのとほぼ同じです。単なる偶然?、それとも。。。
(五輪の塔のそれぞれの石は山の上まで持ち上げやすいように、軽量化の為、中がくり抜かれているそうです、古代人の知恵)
(
(奥の院 弘法大師御廟)
(壇上伽藍 中門)
(壇上伽藍、根本大塔)
卍 お墓に備える5供の話
香、花、水、飲食物、灯
お墓参りをするとき4つは持っていきますが、灯は持参しない。実は灯篭の右と左に太陽と月の窓、灯明を点けなくてもこれで灯と同じ効果があるとされているそうです。
卍 五廣の虎とは
今年は36年ぶりの「五廣の寅年」、干支と九星術で最も運気が高い壬寅の年(干支12と九星9の最小公倍数が36となる)にあたる。今年0歳、36歳、72歳、108歳の寅年の人は最強運とのこと。
卍 南無阿弥陀仏の意味
「わたしは(はかり知れない光明と、はかり知れない寿命の阿弥陀仏に帰依(よりどころ)いたします」という意味だそうです。
卍 文化人の碑も多い
松尾芭蕉、高浜虚子、司馬遼太郎etc
ちょうど与謝野晶子のお墓が、そこに書かれているのは。。。
「柔肌のあつき血潮にふれもみで さびしからずや道を説く君」
(みだれ髪より、与謝野晶子)
[意味:目の前にいる男性に向けて、あなたは熱く人の道を語っている。しかし、私のやわはだに触れることもしないで(私の内にどんな想いが秘められているか確かめず)寂しくはないのですか?]
もくろん、与謝野鉄幹に対しての熱き気持ちの歌ですが、高野山のお坊さんが通るところにこの歌碑があるのは、いいのかな~思わずニヤリとしてしまいます。
さて、旅行の日程はすべて終了です。最後にかみさんと「旅はいいねえ~」
白浜→高野山→南紀白浜空港→JAL218→羽田空港
まとめ :
・ジオパーク
南紀熊野ジオパークを少しだけ垣間見ることができました。海岸や紀伊山地の手つかずで残る自然は多様で多彩、大昔からの自然信仰の舞台となってきたのもうなずけました。
橋杭岩、那智の滝、三段壁、円月島、白浜温泉、保呂の虫食い岩
・熊野三山・高野山
自然信仰の神道と伝来した仏教の千年以上にわたる融合が日本の宗教文化を長く牽引してきたとわかります。宗教文化の接点は冠婚葬祭くらいですが、お話を伺うといろいろ知らないことが多い。興味が尽きませんね。
・コロナ感染症対策
まだ新規感染者の数が多く、旅行は少し心配でした。しかし、どこに行ってもしっかり対策が実行されていて、移動や施設で感染症のリスクを感じることはありませんでした。頑張っていますね。
mu
☆1.
阪急交通社クリスタルハート
コース番号:J3556
2022.9.11sun~9.14tue