礼拝音声
聖書箇所:2テサロニケ 3:1-5
説教題:パウロの祈祷課題
導入)
二章で、パウロはテサロニケの信徒たちが持っていた、間違った再臨の理解を正しました。三章では、手紙を締めくくるにあたって、言い残したと思ったことを述べようとしています。最後に、と訳された語には、残っているもの、という語感が有ります。本日の朗読箇所は、三つの内容で構成されています。
本論)
パウロの祈祷の要請(1節‐2節)
1節 パウロの一つ目の祈りの要請
主の言葉が早く広まるように祈って欲しいと言っています。主の言葉というのは、福音の言葉、教えと考えられます。福音伝道が広がるように祈ることは、今日でも重要です。早く広まると訳された語は、アスリートが全速力で走って行く様子を表すということです。パウロがテサロニケで伝道した時には、そのような福音の広がりであったことが示されています。
2節 パウロの二つ目の祈りの要請
パウロと伝道チームが悪者から守られるように祈って欲しいと言っています。特にユダヤ人を念頭に書いていると思われますが、ひねくれた悪人どもが、彼らを迫害するからです。その態度の根本原因は、彼らがイエスに対する信仰を持っていないことに有ります。
パウロの神にある確信(3節―4節)
3節 神が強め、守られるという確信
神がそうしてくださるのは、神が真実なお方だからです。テサロニケの信徒の真実な信仰に、神が真実をもって答えてくださるのです。
4節 テサロニケの信徒が使徒の教えを守るという確信
パウロが伝えたのは、神のみ言葉であり、福音です。それを、信仰をもってうけとめたテサロニケの信徒たちなのですから、彼らは、み言葉に従って生きるに違いないという確信です。
パウロの執り成しの祈り(5節)
導いてと訳された語には、障害を取り除くという意味合いが有ります。間違った再臨の理解のために、信仰に障害が有ったのですが、それが、パウロの説明によって取り除かれ、安心と確信をもって神の愛に魂を委ねることができるように、また、み国の希望による忍耐をもって生きることができるようにと祈っています。
まとめ)
パウロは、祈りの要請をし、また、執り成しの祈りをしています。ここに述べられたことの全てが、パウロの祈祷課題であり、現在の私たちも祈るべき祈祷課題であるといえそうです。その祈祷課題を列挙してみます。
・福音が早く広がるように祈る。
・伝道者、牧会者が守られるように祈る。
・神が信徒を守り、強めてくださるように祈る。
・信徒が聖書的な教えに従い続けるように祈る。
・神との愛の関係と信仰の忍耐を妨げるものが取り除かれるように祈る。