竜王発言 | 将棋

将棋

将棋について
将棋上達法(将棋の初段を目指す方への提案・サポート)

糸谷竜王が時間の使い方について

ツイッターでつぶやいています。数回に分けて

つぶやいており、ツイッターとしては長い文章

ですが、是非ご覧ください。

https://twitter.com/kansaishogi/status/544114433048326145


糸谷竜王の言葉を私なりに意訳してみます。

「序盤で時間をたくさん使い、序盤でリードして勝ちきる。

いつのそのように出来れば良いけど、それってどうなの?

いつもそうできるの?終盤は大丈夫?

勝負はもっといろいろな勝ち方や負け方があるのでは?」


昔(30年位前)は上位の棋士の中でも終盤力に

明確な差があったので、見ているものにとっては

最後まで「はらはらどきどき」の楽しみが、現在よりも

多かった気がします。

その後、羽生世代の台頭により、終盤が強いのは

当たり前となりました。


有利・優勢な将棋を勝ちきる技術が発達したとも

いえます。


失礼を承知で言わせてもらえば、現在、女流棋士

の将棋の方が終盤力に難があるため

「どっちが勝つか最後までわからん」という点で

見ていて面白いと感じる時もあります。


昔の故米長永世棋聖のような「序盤悪くなるのは普通の事

終盤にどうひっくり返すかが腕の見せ所。」的な考え方が

通用しなくなり、結果として「序盤に重きを置いた将棋」

がスタンダードとなってきました。

「序盤で差をつけられたらおしまい」ですので当然です。


羽生世代の「一分将棋でも間違えない将棋」

慣れてしまったファンには糸谷竜王の発言は新鮮な

意見かもしれません。

しかし、昔の終盤力に差があった時代

知っている私にとって、この糸谷竜王の意見は

とてもすんなり受け入れられます。


また見方を変えて言わせてもらえば「私自身が

将棋を指す時も、竜王ほど高度ではないものの

同じような感覚で時間を使っている。」といえます。

例を挙げれば「難しくて分からなくても一定以上の

時間を一手にかけない。」とか

「終盤には相手より少しでも時間を残した状態で

突入する。」です。


今後、羽生世代の力(特に終盤力)が落ちてくると

考えられる中(なかなか落ちそうにもありませんが)

プロの将棋の作り方に一石を投じるかもしれません。