僕は、文房具屋さんの匂いが大好きです!
消しゴムの匂い、鉛筆の匂い、新品のノートの匂いなど、いろんな匂いが集まった文房具屋さん、まるで別の世界にいるみたいです。
でも、僕は知っているんだ。 あの文房具屋さんの少し太めのメガネをかけ、腰の曲がったおばあちゃん、奥でいつも難しい顔をして、顕微鏡みたいなものをいつも片目につけて、何かを作っている白髪のおじいさんが本当は宇宙人で、この文房具屋さんは地球を支配する為の、秘密基地だってね。
それを知ったのは1ヶ月まえのことさっ。
幼稚園の帰りにお母さんとこの文房具屋さんにきたとき、僕がたくさんの消しゴムや、えんぴつをみているているとき、奥のおじいさんにお母さんが何かを渡して、お願いしていた。
おばあさんは僕に近づき「公平ちゃん、もうじき小学生だね、えんぴつや消しゴム、ノート買いにおいでよ」と笑顔で頭をなでてきた。
僕は、ニッコリ笑い頷いた。
そして、母と店を出るとき、僕はたまたま振り返り見てしまったのさ、おばあさんの口から出た、白い小型UFOをね。
僕は「地球を守るのは僕しかいない、やらなくては」と心に誓い、次の日から幼稚園から帰ると、銀球鉄砲を片手に、あの文房具屋を見張っていたのさ。
ある日店からおばあさんが出てきて、見張っている僕を見つけ近寄ってきた「しまった、見つかった」僕は足がすくんで動けなかった。
おばあさんはゆっくりと近づいてきた。僕は右手に隠し持っている銀球鉄砲をしっかり握り締めた。
おばあさんは笑顔で「公平ちゃん、一人かい、お母さんはいないのかい?」と話しかけてきた。
「うん、、、じゃあ、、さよなら」といって、その場から走り去った。
おばあさんは不思議そうな顔をして、見つめていた。
そして、腰に手をあてて、背伸びをしたとき、またもや口から小型UFOが飛び出したのだ。
あれは、僕の行動を確認する為の偵察機なんだ。
僕は見つからないように全速力で走り家に帰り、あたりを見回していた。
やはり、おばあさんは何機ものUFOをいろんなところに偵察させているんだ。
そして、おじいさんはあの秘密基地で地球支配の為の秘密兵器を作っているんだと、確信した。
次の日母に連れられて、あの秘密基地に行った。
ついに今日宇宙人と対決だと僕は緊張しながら、店に入った。
母は「すいません、直りましたか?」と奥のおじいさんに話しかけていた。
「直りましたよ、かなり年代物の時計だから苦労しましたよ」と笑っていた。
そして、おばあさんも笑いながら何か話そうとしたとき、またもや口から、UFOが飛び出したのだ。
僕は身構えたが、おばあさんはそのUFOを片手でとり「最近、入れ歯の調子が良くなくて、すぐにとれちゃうんだよね~」と恥ずかしそうに笑っていた。
僕は文房具屋さんの匂いが大好き、そして、44歳になる僕は、今市民を守る警察官になりました。
終わり