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今週末6月23日土曜日に公開される「世界でいちばん長い写真」は愛知県の知多半島でオールロケが敢行された青春ストーリー。
主演には多数の映画出演が控える若手実力派高杉真宙、共演は武田梨奈、ボイメンリーダー水野勝、吉沢悠 松本穂香など。
(C)2018 映画「世界でいちばん長い写真」製作委員会
知多半島というと愛知県で一番賑わう「内海」海水浴場があり、子どもの頃はよく家族で行きました。花火大会もありますよね。
イベント司会者の頃は、美浜の「海遊祭」や音吉トライアスロンの司会をしたり仕事でも毎年必ずおとずれ
美浜インター下りて直ぐの「えびせんべいの里」は私の必須立ち寄りポイント。
現在は「知多半島映画祭」も開催されています。青い鳥居が珍しいこの水を飲むと恋が成就するといわれる「恋の水神社」はなんども通いました(笑)離島ブームでいまや日間賀島もフェスなどが行われるなどますます注目の知多半島。
愛知県西部、名古屋市や豊明市、刈谷市の南に突き出した半島で、西は伊勢湾、東は知多湾・三河湾に挟まれ、南は伊良湖水道を経て太平洋に通じていて、潮の香りがする風光明媚な観光スポットがたくさんありますが、なかなか近すぎて知らない場所も多かったりします。
本作の台詞にもありますが、360度美しい風景というのはなかなかありません。
劇中には圧巻の向日葵畑、のどかな田園風景など
絵になる場所が、こんな近くにあったとは!!灯台もと暗しとはまさにこのこと。
そんな知多半島でオールロケとなった「世界で一番長い写真」は「ストロベリーナイト」の誉田哲也による実話を基にした同名小説の映画化です。
消極的で人生の目的を持てずにいた男子高校生の宏伸が、ギネス記録を持つという手作りパノラマカメラと出会い、周りの人々を巻き込み
モノクロだった人生が鮮やかなカラーに変わっていくというおはなし。
(C)2018 映画「世界でいちばん長い写真」製作委員会
宏伸の生活をがらりと変えた「パノラマカメラ」は、いまは日本カメラ博物館に展示されている山本新一氏の手作り360度開展パノラマカメラ。2000年に実際、日本福祉大学で撮影されたギネス認定された世界で一番長い145cmの写真も展示されているという。
「無ければ作れば良い」というこの精神から作られたカメラを、物語の中で実際主人公の宏伸が使用し、山本さんがギネスをだした
12回転より一回多い13回転して文化祭後のそれぞれの部活(帰宅部も含む)のパフォーマンスをカメラにおさめています。
映画の中でも日本福祉大学のグランドでこのパノラマカメラで13回転して撮影するシーンは圧巻でした!
一回転20秒なので一瞬の表情を切り取っていく。
このラストは、馴染み深い風景の中で、懐かしい青春時代のモヤモヤした気持ちを思いだし、見る側も一緒に参加しているような気分になり、宏伸とおなじような達成感を得ることができました。
歳を重ねるとなにごとも初体験がすくなくなりますが、映画って“はじめてのこと”を疑似経験させてくれるからやめられませ〜ん。
消極的ではっきりしない男子高校生宏伸を演じているのが高杉真宙さん。最近はテレビドラマ「モンテ・クリスト伯」で重要な役どころ、映画は「プリンシパル」「トリガール」「虹色デイズ」などめきめきとその確かな演技をスクリーンに焼き付けてますね。
宏伸のいとこで元気いっぱいの姉御肌あっちゃんを演じるのが武田梨奈さん。芯がしっかりしている女性で大好きなんです。
デビュー作の「ハイキックガール」では見事なハイキックを披露していたな〜空手家ですものね。
シネマスコーレでの舞台挨拶でお会いしまして、それからは演技派として活躍中。
取材部屋に入ると「あ〜〜お久しぶりです~〜またお会いできましたね〜」と歓びの再会を果たしました。
監督は明るい方で、「にがくてあまい」の草野翔吾監督。
もしかして、宏伸は監督のこと?と聞いてみた。
中学生高校時代は自分のやりたいことが見つからず音楽やったり、やんちゃなことしていたけど、大学で自主映画を撮ってから
やるからにはやめたくない。撮れば撮るほどわからなく、難しくそして面白い。
どちらかというと、従姉のあっちゃんに共感していた。
彼女の台詞で「やれることはやらない」という気持ちがよくわかり、なにをやってもそこそこ出来る器用貧乏。脚本で書いたあっちゃんの言葉は僕の気持ちがかなりはいってます。肩入れしていたかも(笑)と。
宏伸が従姉のあっちゃんに背中を押されていく様は、監督が経験したことだったようです。
(C)2018 映画「世界でいちばん長い写真」製作委員会
明朗活発で、リサイクルショップをきりもりし、気分によっては休業してしまう自由な温子、あっちゃん。
昼間っからビールを飲んで、おとなしい宏伸を心配しつつも自分も楽しんじゃうと言うステキ女子。
高杉さんとは姉弟ではなく、従姉という関係がすごく自分にあっていたそう。
姉弟だとニュアンスが変わるけど、従姉というその距離感が絶妙で、宏伸をグイグイ引っ張っていくことが出来たそうです。
だから高杉さんは、受けの芝居で気が小さくみえるよう、そしてあっちゃんの姉御肌が際立つようにしていたとか。
二人の会話シーンは、ほとんどがアドリブに近く、台本にない会話をずっとしていて
高杉さん曰く「これ使わないだろうな」とおもったところも、しっかり使われていたとか。
だから自然な会話のシーンだったのか!
スクリーンでみるとそれがよくわかります。
監督は、カットをかけずに、会話が止まるまでカメラを回していて、それをニヤニヤみていたそうです!
デジタルカメラではなくフィルムのカメラにスタッフもキャストも興味をもったそうで、
簡易カメラをコンビニで購入してできあがるのわくわく感をやのしんだという梨奈さん。
この映画がきっかけでカメラ好きになりいろんな撮影現場で写真をとるようになった真宙さん。
監督は、パノラマカメラに慣れるように別のマミヤのカメラを経費で買ったので、
終わったら自分のモノにならないか密かに狙っていたそうですが、手元にはこなかったみたい。
フィルムに対する憧れは、自主映画時代からあってデジタルで撮るときもレンズにこだわり、今回もビンテージレンズをつけているそうです。
冒頭の現代シーンから回想シーンにかわるところなど、画面全体が光が差してとても柔らかな雰囲気になっているのはそのせいですか?とお聞きすると「良く気がついてくれましたね!!!」と喜ぶ監督はもはや、カメラ少年でした。
高杉さんのお気に入りの向日葵畑シーンは観光農園花ひろばで撮影。
朝日と夕日のひまわりの表情が違うんです!ここは是非いってみたい場所です。
案内役のあっちゃんの幼なじみ、智也を演じるのはボイメンの水野勝くん。爽やかなファーマー役がぴったりでしたよ!
勝ファンも必見ですぞ。
(C)2018 映画「世界でいちばん長い写真」製作委員会
「世界でいちばん長い写真」を観た後は、リアルな知多半島にお出かけください。
公式ホームページはこちら
知多半島観光スポット情報↓
https://www.jalan.net/kankou/230000/231100/