2011年3月11日


この日、起きたこと。
すべて記憶に残っています。
忘れられない日で
忘れてはいけない日。



2011年3月11日9時30分〜
午前中、中京テレビのラッキーブランチで
「ワンピース3D麦わらのチェイス」を紹介。

午後、14時過ぎ
瀬戸康史さん主演の「ランウェイビート」の取材で、マリオットホテルへ。
17階の取材室

瀬戸さんへのインタビューがはじまり5分
マリオットホテルの部屋のシャンデリアが
大きく揺れて、カメラマンがよろけ
私たちも椅子から落ちそうになった。

しばらくすると、館内放送が流れ

「お客様、ご安心くださいという」ホテルスタッフであろう女性の声が聞こえた。

揺れがおさまったので、
引き続きインタビューは続けたのですが、
ドアの外が騒々しくなり、インタビューは早めに終了。

その後、東海ラジオ「夕焼けナビ」に生出演のため、地下の駐車場から車を出庫し
カーラジオをつけた。
東北で大地震が起きたことを知り、
名古屋は震度4、場所によっては震度3
たしか西日本淡路大地震の時もおなじでしたが、
違う衝撃だった。17階、高層の場所にいたからだと思う。

ラジオから運転中の方は減速して走るようにと何度も繰り返し聞こえた。

東海ラジオに16時すぎからの出演にそなえ
早めに入局。
東海テレビ東海ラジオの受付のある玄関の大きなモニターに津波の映像が流れ、一瞬体が固まってしまった。受付の子に、どうなってるの?
と聞いた覚えがある。

ふと、頭をよぎったのはこんな時に、わたしは映画を紹介してもよいのだろうか。

生放送がはじまる。
「ソウルキッチン」を紹介はじめたけれど、
同じビルのテレビ局の情報が随時到着し、
目の前のアナウンサーに渡される。
映画紹介は中断。
まだ、津波の映像しか届かず
同じことを繰り返し伝えるアナウンサー。

そして、また気持ちを切り替えて、
ソウルキッチンを紹介
シニカルな笑いでヘタレ男と周りをとりまく個性豊かなキャラクターたちとの群像劇は、
世界的にも評価の高い作品。


正直、映画紹介どころではない心境でした。
よりによって、ブラックジョークな作品だったので、言葉を選びながらの紹介はめちゃくちゃだったと思う


その後、園子温監督の「冷たい熱帯魚」のキャンペーンへ。
場所は覚えていない

夜は今池で
園さんを囲む会も開かれた。

たしか、新幹線が止まってしまい
急遽泊まることになりホテルが探せなくて、
困っていた園さん。
ひとりでラブホに泊まったと後に聞きました。

ちなみに、
園さんは2001年に刊行された人気漫画「ヒミズ」を2012年震災直後に舞台を変えて製作している。



夕方から零時近くまでの数時間、ニュースや外の情報から離れていたので、家に帰ってニュースをつけ、とんでもないことが東北でおきたことを
海外にいる主人に報告した。

一人がこんなに不安だった日は人生ではじめてだった。恐ろしくて眠れなかった。
そして、翌日
大好きだった叔父が亡くなったと連絡があった。

3月11日臨終
3月13日に告別式
火葬場の煙突から真っ直ぐに煙が上がっていく。
風もなく雲ひとつない青空を見上げながら
叔父を見送った。


叔父はシネフィルで
わたしの仕事を誰よりも喜んでくれていた。


個人的にも、
この3月11日は忘れられない日なのです。


備忘録。