ティム・バートン監督がアメリカのベストセラー小説「ハヤブサが守る家」を大幅に脚色して映画化した冒険ファンタジー「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」
フロリダの片田舎に住む内気な少年ジェイクが不審な死を遂げた祖父の遺言を胸に、イギリスの小さな島にある古めかしい屋敷に訪れます。そこには女主人ミス・ペレグリンと不思議なこどもたちが住んでいました。彼らは、時を止めて永遠に同じ一日を繰り返して暮らしていたのです。彼らの変わった能力や、タイムループの秘密を知る中でジェイクは自分にも不思議な能力があることを知ります。
ある日、屋敷に恐るべき敵が迫ります。彼は特別な能力を使ってこどもたちを守ることを決意します!
監督デビューから30年以上。「シザーハンズ」「アリス・ワンダーランド」などダークな味わいのファンタジーを作り続けて生きたティム・バートン。ハリウッドで最もイマジネーション豊かなヒットメイカーです。
この物語は、人と違う自分を受け入れる、人と違う人を受け入れるというのがテーマになっています。
ティム・バートンは幼い頃から夢見がちで変わり者といわれイジメにもあい、誰にも理解されずに育ってきた。そんな空想家の彼の才能が発揮できたのは映像の世界。イマジネーション豊かだからこそ、誰も思いつかないファンタジーの世界を世に送り出せたのです。
この物語は1940年と現代の二つの時代が出てきます。
屋敷の女主人は、不思議な能力をもつこどもたちの命を狙う邪悪な敵から守るため時間を止めていたのです。
つまり1940年から現在までわかりやすくいえば屋敷のまわりにバリアをはって
同じ時間をループさせて生きているのです。
こどもたちは毎日同じ日を過ごしていると言うことになります。すごく狭い時間の中で生きているのです。
毎日毎日同じことの繰り返し。。。。
サラリーマンや主婦の方も俺もそうだよ!と言われちゃうかも知れませんね。
でもこどもたちは歳をとらないのです。
その時間のバリアに少しひずみが出てしまいます。そのひずみから子ども達の命を狙う敵が侵入してしまう。。。ジェイクの祖父はそれを阻止しようとするのですが、敵にみつかってしまい殺されてしまいます、死ぬ間際に自分と同じ能力をもつ孫のジェイクに子ども達を守ることを託すのです。ジェイクと祖父には誰にも見えない敵の姿が見ることが出来る特別な能力があるのです。
ジェイクはそのことを周りの大人に説明するのですが受け入れてくれない。唯一、精神科医だけが、一度その島に行ってたしかめてみては?とアドバイスをします。そこからジェイクの冒険が始まっていくのです。
ジェイクはこどもたちを敵から守るため、女主人の時間を止めるバリアの利用して彼らを別の場所に移動させていきます。(こどもたちはバリアの外にでると一気に歳をとってしまい死んでしまうからです)ジェイクは自分の奇妙な力を発揮して彼らを守り成長していくのです。自分の不思議な個性を受け入れてそれを武器にするのです。
ジェイクと恋仲になる女の子エマは空中に浮き上がる力、そして空気を操る力です。
鐵の靴を履いていないとフワフワ飛んでいってしまいます。
女主人のミスペレグリンは、鳥に変身し(ペレグリンはハヤブサという意味)時間を巻き戻す能力。
そのほか、体の中に蜂を飼っていて口から蜂を大量に吐き出す男の子、自分の予言する光景を片目のレンズから投影して皆に見せることができる男の子、小さいのに怪力を発揮する子、
首のうしろがわに、鋭い牙が生えた大きな口を持つ女の子、人形に心臓を埋め込んで、思い通りに操ることができる男の子たち。
奇妙だけどすごく可愛いの。
この子たちが、自分の能力を生かしてジェイクと共に敵と戦っていく姿が見ていてすっきりします。仕事も家庭もそうですが、個々の能力を生かしてそれぞれがチームとして助け合う。
ちょっと変わったファンタジー映画ながら、テーマはしっかり。
監督も
それぞれの個性をいかした
スタッフたちが作り上げた本作。
スタッフはみんな変わり者、奇妙で愛すべき家族だよと、素敵なコメントいただきました!