キッチンレンジフードの排気ダクト問題。
 
①ハウスメーカーはいろんな理由をつけてジャバラダクトを使いたがります。
 
施工も設計も楽だから。
消防から指導されないから。
法令に適合した施工ノウハウが無いから。
 
ユニバーサルホーム・ハートランドさんなどは、壁厚たった15cmほどを抜く一般換気用パイプファンでさえアルミフレキシブルダクトです(しかも逆勾配)。彼らはフレキシブルダクトが大好きなんです。
 
本来であれば、設計段階で配管ルートを検討して、ちゃんと通せるか、天井の高さ、外壁の穴の位置等を確認しておく必要があります。しかし、とりあえずジャバラにしておけば曲げたり伸ばしたり自由自在。高さが足りなくてもウチのように潰して通すことも可能です!(ダメです。完全にアウト。)
 
 
②消防は、条例どおりに指導していない、できていないという後ろめたさのようなものがある気がします。
「条例違反か?」と聞かれれば「違反です。」と答えますが、「ほかもやってるのになんでうちだけダメなんですか?」と言われたら強く指導もできない。
少なくとも新築の場合は厳格に条例を適用し、指導してもらいたいところです。
 
③ダクトメーカーは、「違反か?」と聞けば「そう思う」と答えるが、どうするかはお客様(施工者)次第という立場。
 
そして、忘れてはいけないのが、
 
④保険会社
火災保険についてある保険会社に問い合わせたところ、「消防が法令違反との見解(指導したかどうかではない)であれば、新規の保険引受は出来ないし、法令違反に起因する損害に対しては支払いが出来ない場合もある」とのことでした。まああたりまえの回答だと思います。
 
火災保険を扱う会社が、建築業界の実態を知らないとは考えられません。
穿った見方をすれば、法令違反の実態を知りつつ保険を引き受けて、支払い時には免責を主張するということも考えられます。
 
 
さて、この4者の中で本当に建築主の事を考えているのは誰か?
何かあった時、指導を怠った消防の担当者さんは責任を取ってくれるでしょうか?違反と知りつつ施工したハウスメーカーは?保険会社は保険金を払ってくれるでしょうか?
 
何もなければ良いですが、何かあったとき不利益を被るのは施主です。
最後は施主の判断にかかっています。
どこまでしっかり施工してもらうか、よく考えて判断しなければなりません。
 
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