遅くなりましたが6月の読書報告です。
6月の読書は8冊
当初11冊の読破を目指していたのですが
力尽きて8冊、年間49冊と半年経過時点で
50冊を切ってしまいました。

さて、6月はクイズ読書です。
前回のクイズ読書(4月)で打倒なつうらら氏を
果たし、その後、同氏の性別詐称疑惑事件なども
ありました(私の勝手なカン違いが真相でした)が
今回は初心に戻ってゆるゆるの問題にしようかとも
一時は思いましたが、やはり何となくそれでは物足りないという
解答者の方々も多数出るかと思い直し、少しだけヒネリを加えました。
今月のラインナップを見て絞り込めるヒント作もあるので
星は2~3かと。クイズ難易度は☆3としておきましょう


柴田よしき ぼくとユーレイの占いな日々 ☆☆☆

ユーレイと占い、苦手ワードが二つあるので
長い間読書を敬遠していましたが、ユーレイは幽霊じゃ
なかったし、占いだけで事件を解決するわけでも無かった。
創元推理文庫を信頼して良かったです。
本作は5編の連作ミステリで各タイトルが
「時をかける熟女」「まぼろしのパンフレンド」
「謎の転倒犬」「狙われた学割」「七セットふたたび」

とフザケタものです。転倒犬の出所は不明ですが
特に調べようと思わせる気にはならなかったです。
そんなタイトルたちの作ですので、気楽に読める
連作に仕上がっております。うん、いいんじゃない。


森博嗣    イデアの影 ☆☆☆

これはノンシリーズのようです。内省的幻想小説
呼んでいいかな、ミステリではありません。
SFとも言えないです。純文学なのか?と言うと
私が純文学の何たるかを知らないのでなんとも。
紹介文には「知覚と幻想のあわいに現れる物語を
繊細にかつリリカルに描く衝撃作」
とあります。
ね、何だか判らない説明不能なものでしょ。


川瀬七緒 紅のアンデッド ☆☆☆

法医昆虫学シリーズ第6弾。昆虫学だけでよく続くなぁ
このシリーズ、私は好きですが昆虫が苦手な人には
ツライ描写もあり文字通り「法医昆虫が苦」ですので
ご注意。(苦手でなくてもツライですけど)
本作はマンネリ打開の為なのか、チーム戦になってます。
分野の違う個性的な3人の怪しげな動きが読みどころです。


大崎梢    ドアを開けたら ☆☆☆☆

読み始めてすぐに「お?これ、大崎作?」と作者を
確認すること数度。だって、死体が消えたり、現れたり
するんですよ?本格ミステリではありませんか!
その後の展開で本格度はやや薄れ(謎の解決がそれほど
でもなかったせいか、あっさり謎解きを済ませたので)
大崎度が上がってきました。かと言ってアンバランスな
感じはなくて、楽しく読めました!いいね!


小川洋子 最果てアーケード ☆☆☆☆

世界で一番小さいアーケードと紹介されている本作の
アーケード。読み終えた後はその世界の奥深さに
小ささを全く感じさせません。
なんでしょう?この感じ。
義眼屋。勲章屋。ドアのノブだけの店。遺髪で編んだレース屋。
とても客が来るとは思えないものだけを商っている店が多い。
でもそれはとても魅力的なんです。10篇の掌編が織りなす
不思議な世界をアーケードの管理人の娘である少女が
狂言回しする小川洋子ならではの小宇宙。


貫井徳郎 ドミノ倒し ☆☆

貫井作品は慟哭で感銘を受け、プリズムで奈落を見た作家です。
本作は軽快に読み進める事が出来る作品。それでいて
構成が複雑に絡まっていく好作の予感。しか~し!
ラストはプリズム再び!!

なんで、そうするかな~貫井氏。。


神護かずみ ノワールをまとう女 ☆☆☆

第65回江戸川乱歩賞受賞作。乱歩賞読書はこれで65冊。
手持ちの未読はあと4作。いつか追いつけるかなー
本作はハードボイルドです。裏工作と陰謀、策略が飛び交う
世界の物語です
。ちゃんとまとまってるなぁと感心するも
デビュー作ではないそうな。作者は男性で神護一美という
名前で乱歩賞受賞の23年前にデビューを果たしてます。
58歳での受賞は最年長記録。


アンソロジー みんなの怪盗ルパン ☆☆

読書報告に載せる本としては珍しいアンソロジーです。
以前はアンソロジーもよく読んでいて、未知の作家との
出会いを果たす役割
をしてくれました。最近、読まなく
なったのは既読作が含まれてしまう事が増えた為ですかね。
再読否定派ではないのですけど、まずは未読作を
読んでしまいたいとの方針
です(そんな日は来ないぞ)
既読が近藤史恵55冊、藤野恵美13冊と顔馴染みで
小林泰三、湊かなえの両氏も既読作家です。
真山仁は未読ですが、既知の作家でした。
収穫感はないけど、こういうのは、お祭りですから!

ここまで感想コメントを読んでくれた方には、本作が
クイズのヒント作だと伝えましょう。伝えなくても気付くよ
と言われそうですよね、はい。作者名にキーが無さそう
というのが、まずは気付きやすいヒントとなります。