5月の読書報告です。
5月の読書は11冊。
今年通算41冊、少しペースが戻りました。
今月はクイズ読書ではなく、本のチョイスも報告も
伸び伸びと(笑)と出来ます。
意識は全くしてなかったのですが、何気なく
手に取った本たちをこうして並べてみると
ミステリ率が今月は極端に少ない(3冊のみ!)
これは段々と軽く読める本を知らず知らずに
選んでいるって事ですかね。ややこしい

ミステリを脳が避けているのかも知れません(苦笑)



歌野晶午 魔王城殺人事件 ☆☆☆

本作は唯一未読だった【ミステリランド】の一冊。
これで手持ちの23冊は完読です。
少年少女の為のミステリランドですが、中には
不適切な作品もあったりします。
自分採点をチェックした所、最高点は法月綸太郎
「怪盗グリフィン、絶体絶命」
印象に残っているのは
恩田陸「七月に流れる花」「八月は冷たい城」
こういう世界観を子供の頃に読めたならと思いました。
話が逸れてしまいました。本作はミステリランドの
コンセプトにしっかり合致した好作です。
トリックが子供騙し?いやいや、大人だって
楽しく騙されたいんですもん。



村山早紀 海馬亭通信 ☆☆

コンビニたそがれ堂シリーズでお馴染みの町、風早
「カフェかもめ亭」そしてこの「海馬亭通信」
風早の町が舞台です。ファンタジーは少し苦手なのですが
このシリーズは抵抗の少ないそよ風のように読み流せます。
少し軽すぎる嫌いはありますけどもね


村山早紀 海馬亭通信2 ☆☆

続いて続編です。この海馬亭通信は1作目の後に
続編を発表するという通常の構成ではなく、
1作目に中編の前半があって2作目に後半があります。
そしてその中編以外にシリーズ短編が時系列的に
登場するという変則構想を持っています。
従ってこの2冊は上下巻のように考える必要のある2冊です。

感想としては前作以下でも以上でもないって感じでしょうか


標野凪    今宵も喫茶ドードーのキッチンで。☆☆

ミステリ連作短編と喫茶店は相性が良く、実に数多くの
作品が出ています。本作もその類いと思い未知の
作家さん(しめの・なぎと読みます)の本を購入しました
が、しかしミステリでは無かったです。その場合、
お仕事小説としての期待に移るのですけど、その要素も
余り強くない。勝手に期待したこっちのせいですけど
普通のお話でした。ハートフルではあるんでけどもね。


瀬尾まいこ そして、バトンは渡された ☆☆☆☆☆

初読み作家さんです。読もうとしたキッカケはそう
「本屋大賞」作品だからでした。
そして、良かった~

でもどこがどうと上手く説明できないです。
キャラクターの勝利というのは余りに安易な感想ですし。
敢えて説明しようとするならば、主人公はまだ一介の女子高生
なのに数奇な人生を送っていて、そしてそれを感じさせない
本人とその周りの人たちの醸し出す空気感がとても心地よいです。
本屋大賞読書はこれで11冊目。本屋大賞が出版業界に
迎合されてるとしても作品たちは珠玉でハズレなしです。


森博嗣    フリッタ・リンツ・ライフ ☆☆

3ケ月連続でスカイクロラシリーズを読んでいます。
これが第4弾。本作は物語視点がクサナギスイトから
離れてしまっているのが残念です。その一点が惜しい。


ほしおさなえ 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯 ☆☆

ほしおさんもシリーズものが多くて、この月光荘ものも
続いているようです。本作はシリーズ第2弾
他のシリーズと大きく異なるのが主人公が男性という点です。
しかし、草食系男子であり思考や行動も男ならではの描写が
殆ど見られず、作者にとっての特異点を活かしていない気がします。


瀬尾まいこ 傑作はまだ ☆☆☆

そしてバトンは~が良かったので、他の作品も読んでみようと
手に取りました。手にとって最初に思ったのは「傑作はまだ
というタイトル。これはクイズに使えるかも!と。
タイトルに芸人の名前が入る本で!!ああ、しかし
さんまもタモリも該当する本を持っていなかったので断念。
脱線しました。本作も大きな括りで言えば「バトンは~」
同じテーマでした。悪くないです。いやむしろ良いです。
ですが、バトンは~の直後の作品であり、それと較べられて
しまうのが苦しい、厳しい
。勿論、評価は単品でしています。


大山誠一郎 アルファベットパズラーズ ☆☆☆☆

やっとミステリ作品です。しかもばりばり本格
寡作の作者ですが、作品の質は高く本格ミステリの
世界ではすでに定評のある作家となっています。
そんな作者の第一作目、文庫は追加で一篇増えています。
本格ミステリならではの不自然さ(トリック優先)は
ありますが、そういうジャンルですから私は無問題です。


東野圭吾 カッコウの卵は誰のもの ☆☆☆

読書をミステリ路線に戻すため、東野作品を。(未読5既読92)
カッコウの卵はカッコウのものだろとツッコミつつページを開く。
スキー関係?好きだなー東野、ウィンタースポーツ。スキー絡み

だけで相当の本を出しているよね。「夢はトリノをかけめぐる」
ていうエッセイもあるし。おっと感想に戻しましょう。
謎の展開は流石に上手で飽きさせないタイミング・リズム・意外性

読む者を惹きつけます。
現代における稀代のストーリーテラーかと思います。
が、しかし本作は着地にやや強引さが目立ちます。

プラスマイナスして☆3


相沢沙呼 雨の降る日は学校に行かない ☆☆

相沢氏(ちなみに男です)の作品はこれで6冊目。過去5冊は
いずれもミステリでした。最近ではミステリランキングにも
上位に名前が出てきますし、本作もミステリだと思って読み始め、
ん?コレはいわゆる学園ライトノベル?しかもスクールカースト系の?
いや~苦手だなぁ 短編で主人公や状況が変わるのが救いだけど
どの話も全て女子中学生のお話。ツライ。
2~3話読んだ時点で最終話の構想はきっとこうなるだろうって
予想して、それが当たったのはちょっと嬉しかった。