12月の読書報告です。もう年が明けていますが
文中、【今年の】と書いてある部分は2023年の事です。
12月は何とか9冊で合計100冊に滑り込みました。(危なかった)

さて、12月の読書はクイズ読書です。
例によって感想は無関係です。タイトル又は作者名だけで
共通点等を見つけてお答え下さい。
今回の出題難易度は☆3つでしょう。
ただ、なつうららさんは毎度のように簡単に解かれると
思いますので一つ奥までのお答えを他の人にバレないよう
エレガントかつウィットを添えてお答えしなければ
正解者と見なしません(笑)
と言ってこの問題が競馬関係とかの問題ではありません
なので、皆さんもふるってご回答宜しくお願いします。
(一般クイズですが、ハンデはなつうらら氏への意地悪です)

最後になりましたが、今年も宜しくお願い致します。


青柳碧人 猫河原家の人びと 探偵一家、ハワイ謎解きリゾート ☆☆

猫河原家シリーズ第2弾。刑事の父親が事件を家に持ちより
家族6人で捜査会議を行うシリーズ。事件について
何か推理を披露しないとご飯が食べられないという設定
多解答安楽椅子ものは好きなんだけど、この設定はどうも・・
今回はハワイに移動しての事件解決に臨む。なんだかなぁ


東野圭吾 沈黙のパレード ☆☆☆

ガリレオシリーズ第9弾 読み易さは折紙付の東野作品
長編の本作も飽きる事なく読める。ですが、違和感もあり。
ネタバレになるので詳しく言えませんが、物語の発端になる
被害者の経緯、そんな事ってあるのかなぁ?というのが一つ
トリックについて、一般人たちがそこまで周到な工作が出来る?
勿論、ミステリなので単純な事件ではダメなんですけど。
東野氏だったらもう少し違和感なく料理出来るのではと
有名税を掛けておきます。


櫻いいよ わたしは告白ができない。☆☆

初読み作家です。本来ならヒットしたデビュー作
『君が落とした青空』から読む所ですけど
多分、継続して読まない分野(恋愛ライトノベル)の
人だと思うので、一応裏表紙に恋愛ミステリと書いてあった
角川文庫の本作を試し読み。
ペンの進みはこんな感じで予想通り。
ミステリ度はかなり低くコミカルな青春学園ものでした


福田栄一 青春探偵ハルヤ ☆☆

ミステリには様々な種類の探偵が存在するけど
青春探偵というのは日本語の使い方が間違っているのでは
と思ってしまいます。本作は文庫化に際して改題したもので
「エンド・クレジットに最適な夏」が元のタイトル
何で青春探偵にしたかなー

それはともかく内容的には
余りに別の出来事が次から次へと起きて忙しい。
収束は付けているんだけど必然性が薄い。
作者の都合でと思わせたらミステリはダメですよね


高里椎名 うちの執事に願ったならば2 ☆☆☆

えーとこれはシリーズものです。2という数字が付いてますが
実は第11弾です。「うちの執事がいう事には」がその前の
シリーズにあるのでそうなります。「願ったならば」との
関係、設定はそのままで何故シリーズタイトルが変わったのかは
さっぱり判りません(調べれば判るのでしょうけど)
いわゆるハイソサエティの世界です。上流階級ミステリ
紹介されています。そんな世界に憧れはありません。
それなのにもう11冊目を読んでしまいました。
でもまあ、今回は割と面白かったです。


ダニエルキイス 心の鏡 ☆☆☆

ダニエルキイスと言うと多くの人は『アルジャーノンに花束を』
を思い浮かべるでしょう。他の多重人格ものも面白かったです。
寡作な作家で作品数は多くありません。「心の鏡」は短編集です。
その中に『アルジャーノンに花束を』の長編になる前の
短編
(中編?)がここに載っております。うん、いいですね。
長編にしなくてもこれはこれで完結していて好きです。
まあ、長編のアルジャーノンが無ければここまで有名には
ならなかったかも知れませんけど。


太田忠司 死の天使はドミノを倒す ☆☆☆☆

今年の重点作家、太田作です。これで今年20冊目、よく読んだ
と思うけど読破には程遠くまだ12冊の未読本が残ってしまいました
だって、オナカ一杯なんだもん。

本作はまとめの部分でやや不満点がありましたので

残念ながら傑作評価になりませんでしたが太田作通算58作

読んだ中では上位5位以内に入る作品かと思います。
ちなみに1位作は「月読」です。


青崎有吾 ノッキンオン・ロックドドア ☆☆☆☆

鮎川賞作家、青崎氏のミステリ連作集です。ここの探偵事務所には
探偵が二人います。役割で言うとホームズが二人いてワトソンが
いないというコンビ
です。まああまり見ないパターンですね。
得意分野は不可能犯罪と不可解犯罪で、HOWとWHYですね。
片方は得意なのにもう片方は苦手、二人合わせて完璧な探偵
って感じの設定です。うん。これは好みが分かれるでしょう。
自分はこういうの好きです。シリーズになりそうなので
楽しみです。今月の一冊はこれにします。


ディクスン・カー 夜歩く ☆☆

さあ、来ました。問題作です。いや、これはあくまで
私にとっての問題作でして、一般的には評価の高い古典的名作
だと思います。ただ、作品は1930年の作でおよそ100年近い
昔の作品です。それはいいのですが日本訳も初版が50年前で
なんだか馴染めない感じ(バタ臭い)を受けます。

訳者のせいなのかは判りませんが、描写が理解しにくい

(それは私の理解力不足だろ)それと
不要な修辞が多過ぎる。カタカナ語苦手な私においては
登場人物の把握もままならない。等々で読了までにとても
時間がかかりました。カーのデビュー作なのでいつかは読まねば
と思っておりましたが、これでまた次作を読むのが遠い日になりそうです。