名言①
「シャングリラって言ってみろ!」
-仙台市国分町にて、コワモテのオヤジが発した言葉-
これは約10年ぐらい前の話。
僕は友人と2人で、仙台市の国分町で酒を飲んでいた。
当時、僕は仙台市から電車で1時間かかる地元の街に住んでいた。
地元でしか酒を飲んだ事がない若い僕にとって、わざわざ国分町まで出張って行く事は、かなり勇気がいる事だった。
一軒目の居酒屋を出た僕達は、酔いも手伝ってか少し背伸びをして、いわゆるオネエちゃんのいる店に行こうと思った。
当然、知っている店なんてないので、その手の店を紹介してくれる無料情報店に入った。
情報店に入ったものの、どうしたら良いかわからずにオロオロしていると、急に坊主頭の若い男に肩を抱かれた。
男は目が明後日の方向を見ながら、僕に向かって「この店もオススメ!ここも言ったことがあるよ!」とまくし立てた。
怖い・・こんな店員いるのか!?と思ったら、その男の後ろからドスの効いた声で「ケン!やめろ!」と言う声がした。
結局、そのケンと言う坊主頭の男はただの酔っぱらいで、先輩と思わしき2人組の男とこの店に入ってきた奴だった。
ケンの他の2人だが、1人はプロ野球の石井一久そっくりの長身の男。
もう1人はかなりコワモテの顔をした、パンチパーマで小太りのオヤジだった。
小太りのオヤジは僕達に近づいてきて「お前ら、俺と一緒に飲むか!?」と言ってきた。
親父は続けざま店員を呼びつけ「俺たちはこの”シャングリラ”って店に5人で行くから、5割引にしろっ」と言った。
僕は心の中で、これが受け入れられたら、10人で来たらタダになるじゃないっすか・・と思った。
店員はモチロンその提案を丁重に退けたのだが、親父はしつこく僕達を飲みに誘ったのだ。
ビビってそれ断ると、僕はオヤジに店の外に連れ出され、胸ぐらを掴まれたのだ。
そしてオヤジは僕に向かって「シャングリラって言ってみろ!!」と怒鳴った。
僕はビビりながらも「シャ・・シャングリラ・・」と発した。
すると親父は掴んでいた手を離して、ニヤリと微笑しながら一言「そうだ・・」と呟いた。
今思い返しても、この時のオヤジとのやり取りの意味は分からない。
そして、オヤジ達3人は「俺たちは人妻系に行くから・・」とつぶやいて、街の奥深くに消えていった。
国分町って怖い街だなあ・・と思って、すっかり意気消沈した僕らは、どの店にも流れずに漫画喫茶で一夜を過ごしたのだ。
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次回の名言は
「ありがとうと言いたい」
です。
