https://www.excite.co.jp/news/article/Itmedia_nl_20201020124/

https://news.yahoo.co.jp/articles/a3751e7215a6eb43c29e0f80426bf2661f479092

まず、言っておきたいこと。

それは、たとえ事務所が気の利いた対応をしていたとしても、

憶測というのは、絶対にあったということ。

 

私は、彼の映画やドラマの視聴者であり、

画面を通して、彼を日常的に見ていた者である。

ファンの皆様には失礼なので、

自分は彼のファンだと断言することはできない。

そんな私でさえ、彼が自殺したという速報が流れた瞬間から、

これは、おかしいな、という考えがよぎった。

 

遺書がないことから、各メディアの憶測が始まった。

しかし、彼の生前に残した言葉や活動が、やはり何よりも真実であり、

彼が残した言葉や活動を見れば見るほど、彼の生き生きとした希望を感じ、

彼が自殺しなければいけない理由が全く見当たらない。

だから、事務所の対応云々の前から、私は絶対おかしいと思っていた。

私のように思う人間は、その時点で、そこそこいらっしゃったと思う。

だから、憶測、他殺説というのは、

事務所の対応云々は関係なく、絶対にあった、ということ。

 

すべての国民は、「思想および良心の自由」という、

心の中で何を考え、何を思うかは、他人から一切干渉されない。

という、人としての権利(人権)を憲法で保障されている。

 

また、「表現の自由」という、すべての見解を検閲されたり規制されることもなく表明する権利。

外部に向かって思想・意見・主張・感情などを表現したり、発表する自由。

個人におけるそうした自由だけでなく、

報道・出版・放送・映画の(組織による)自由などを含む。 

他はこれを侵害する事は許されない。

という、人としての権利(人権)を憲法で保障されている。

 

いわゆる「人権」の尊重は、憲法で保障されている。

だから、はっきり言って、憶測というのは自由である。

それを、自分の思うがままに発信することも自由である。

 

だが、あくまでも憶測は憶測であって、真実であるとは限らないということ。

そして、それを信じるかどうかも、個人の自由であり、個人が判断することである。

人の不幸につけ込んで金儲けしようとしているやつらを信用するか?

切実な思いで語っている人たちを信用するか?

それは個人の自由だが、何を信じるか、もう答えは見えているだろう。

 

ということで、そもそも、かの事務所が

憶測での記事掲載などはご遠慮ください。

と言える立場ではなく、

事務所に非があるように言われて困ることがあったのなら、

そう言われないように、

彼のファンの皆様を敵に回さないように、

初期対応をがっちりしておけばよかっただけのこと。

 

7月20日に事務所が出している文章を、改めて読み返してみる。

やはり、何度読んでも、腑に落ちない。

 

葬儀につきましては、ご親族の方とも相談の上、すでに密葬というかたちで執り行わせていただきました。

 

彼が亡くなった2日後に、さらっと、たった一文で片付けられている。

これを読んだファンの皆様は、これをどう納得できるのか?

そして、その後には、

 

憶測での記事掲載などはご遠慮ください。

 

何の詳細もなく、たった一文で片づけた後のこれ。

まるで、ファンの皆様に、ケンカを売っているようだ。

こんな対応をされれば、事務所に対する不信感が募り、

憶測せずにはいられないですよ。

 

人権の尊重。

事務所は、彼の人権、彼を愛したファンの皆様の人権を尊重していたのか?

彼を、金儲けのための道具として見ていたのか、

ひとりのかけがえのない人間として見ていたのか、

彼のファンを、お金を注ぎ込んでくれる都合のいい道具として見ていたのか、

ひとりのかけがえのない人間を応援する、かけがえのない人たちとして見ていたのか。

 

芸能事務所とは、

(感情の存在しない冷たい)物、商品を扱う一般的な企業とは違って、

(感情のある温かい)人を扱う企業だろう。

扱うものが特殊であり特別である。

物との対比のために、あえて、人を"扱う"という言い方をしたが、

つまり、芸能事務所とは、

感情のある人(アーティスト)と感情のある人(ファン)とをつなげる企業だろう。

だからこそ、感情を汲むことが、ものすごく大事だと思う。

物を扱うような感覚でいてはダメだ、ということ。

 

初期対応として、彼の人権と、彼を愛したファンの皆様の人権を尊重し、

もう少し違った対応ができていれば、

心の整理ができないファンの皆様の気持ちに寄り添った対応ができていれば、

憶測というものは絶対に存在したのだが、

少なからず、事務所に対する風当たりは、もっと違ったものになっていたと思う。

 

もともとファンの方々は、彼を世に送り出して、有名にしてくれた事務所に対して、
悪い印象はなく、むしろ感謝の気持ちを持っていたのではないか。
もしも、事務所がファンの方々に寄り添った対応をしていたならば、
ファンの方々が事務所に対して、ここまでの不信感を抱くことはなかったかもしれない。

 

事務所に対する人々の不信感が大きくなった最大の理由は、
社長が彼に対する感謝の言葉も偲ぶ言葉も述べなかったことではないだろうか。

感謝をするという事。

これができなかったということは、人として本当に最低だと思う。

これができなかったということは、彼の人権を尊重していなかったのではないか、

と疑ってしまう。

社長は、彼をかけがえのない人間として見ておらず、

金儲けのための道具として見ていたのではないか。

トップの人間が最低限のことをできない企業を、信用する気にはならない。

これによって、ファンの皆様を、完全に敵に回した結果になったのではないかと思う。

 

事務所にとって不利な憶測が膨らみ広がってしまったのは、

彼のファンをはじめ、たくさんの人に不信感を与え、

彼ら全員を敵に回してしまったことが原因だろう。

しかし事務所は、そんな自らのお粗末な初期対応に、いつまででも気付かない。

いや、気付かないふりをしているのか、

それとも、指摘されることにムキになっているのか、

どこまででも、冷酷非情な、事務所ならぬ事務的な対応を取り続ける。

これでは、この悪循環はいつまででも終わらない。

 

「事実無根のデマ情報の流布は、当社又はアーティスト等への信用毀損もしくは名誉毀損に該当します」と指摘した上で、内容によっては「信用毀損罪等の犯罪に該当する可能性がある」として、すでに幾つかは警察に通告したことを発表しています。

 

法律を濫用し、おどろおどろしい言葉を並べて、

ある意味、脅迫に近いものを感じる。

 

事実無根のデマを生み出した原因は何か?

自分たちの行動に間違いはなかったのか?

まず、そこを思い返してもらいたい。

 

当社又はアーティスト等への信用毀損もしくは名誉毀損。

そもそも、「信用がある」、「名誉がある」というのは、誰が決めることか。

 

名誉とは、よい評判を得ることであり、能力や行為について、

すぐれた評価を得ていることを指す。

 

信用とは、 確かなものと信じて受け入れること。
それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。

また、世間が与える、そのような評価。

 

それぞれの言葉の定義から分かるように、

「信用がある」、「名誉がある」というのは、

自分自身で決められることではなく、

他人が決めることだろう。

 

彼のような逸材は、名誉ある人物と言えるだろう。

たくさんの人が、彼の才能を認めているわけだから。

 

しかし、このような残念な対応しかできない事務所に対して、

そもそも「信用がある」、「名誉がある」など、少なくとも私は思っていない。

そんな企業に、信用毀損もしくは名誉毀損と言われる筋合いはないと思う。

しかも、自らのお粗末な初期対応のせいで、

もともと少なからずあったかもしれない、信用、名誉を、

自らによって傷つけたのではないか。

自業自得ではないか。

 

さらに、アーティスト等への信用毀損もしくは名誉毀損。

これに関しては、誰が信用毀損もしくは名誉毀損されているのか、

どのアーティストのことを言っているのか、私自身はさっぱり分からないのだが、

あるとしたら、それは、どちらかと言えば、自らのお粗末な初期対応が原因で、

所属アーティストたちは、とばっちりを食らっているところが大きい、と見受けられる。

 

誰かに信頼してもらいたいとき、

誰かを説得したいとき、

じーっと黙っていて、信頼してもらえるだろうか?

 

言葉には、とても大きな力があるから、

言葉は、人によって受け取り方が違うから、

時には誤解を生むかもしれない。

でも、その時は、わかってもらえるまで、

一生懸命、何度でも伝えたらいいじゃないか。

分かり合おうとすることは、ものすごく大事で、

分かり合えた時は、ものすごく幸せでしょう。