健全な肉体に狂気は宿る 内田樹 春日武彦
科学者の資質とは、
彼にとっての科学的真理の正しさが確認される事例よりもむしろ、
それが「破綻する」ような事例に出会うことの方により「快感」を感じてしまう傾向。
p11
何だかわからないものに遭遇したときの「気分の悪さ」を解消するためには、
自分自身の知的OSをバージョンアップする必要がある。
ある知的なフレームワークから別のフレームワークに移行する過程においては、
そのどちらも無効であるような「真空地帯」があるのは仕方がない。
ある秩序から次の秩序へシフトする間の一時的な「酸欠状態」をノンブレスでしのぐ力を、
ぼくは「知的肺活量」と呼んでいる。
p31
物事を保留しておける能力・・・
おしなべて我々は待つことが苦手である。
基本的に待つことは精神衛生上にきわめて悪い。
だが世間の諸事は、すぐに結果や結論が出ることは少ない。
大概はずっと待ちつづけたり保留しておいたりしなければならない。
つまり生活にメリハリがつかない。
生殺し状態にされる。
保留がいくつも生じることで将来への準備や心構えは困難となり、未来は不透明で曖昧となる。
不条理感が立ち上がってくる。
だが我々はそうした生煮え状態に耐えなければならない。
待つ能力、保留しておける能力は、本人のみならず周囲の人々にも安定した気分を与えてくれる。
p225
↓(所感)
思わず長々と引用してしまいました。
全230ページの中から、バラバラの箇所からの引用ですが、
一つ上には同じ概念が流れている気がして。
仕事では、やはりアウトプットをたくさん出したいという気持ちがあるけども、
↑のご指摘どおり、
時間はどうしてもかかってしまうから、かけなければならないし、
で、回転をあげることは難しいから、
同時に進められる量を増やすこと、多くの案件を絶えず頭から離さずにおいておくこと、
そういう能力が大切なんだよなぁ。
3年前、当時23歳だった自分は、入社面接で
「自分の長所は一つのことに熱中して、熱く取り組めること、
苦手なことは、熱中しすぎることがあるためにパラレルでいくつものことを進めること」
と答えたのを思い出してしまいました。(笑)
