2023年10月28日(土)の日吉大社の散策の続きです。

いよいよ最後の東本宮エリアに向かいます。

 

 

 

東本宮の楼門が見えて来ました。

 

 

入母屋造、檜皮葺、縁付きの建物。

西本宮楼門とは違い、一階部分が高く、

二階部分が低いので均斉のとれた建物です。

1573~1593年頃に建てられたもので、

国の重要文化財に指定されています。

 

 

こちらには東本宮の拝殿・本殿と、

摂社の樹下神社の拝殿・本殿が建っていますが、

この二つのお社が直行して建っているのでややこしい。

 

中央奥に見えているのが東本宮の拝殿。

左が樹下神社本殿、右が樹下神社拝殿という配置。

 

 

さらに不思議なのは、手前左右の樹下神社の参拝の向き。

左右のお社は向かい合って建っているので、

それぞれ参拝方向が逆になっています。

 

 

こちらが摂社・樹下神社拝殿です。(国の重要文化財)

本殿側から写しています。

 

 

入母屋造、妻入り、檜皮葺の建物で、方三間ですが、

柱間が四方とも格子や格子戸となっている点が他とは異なります。

本殿と同じ文禄4年(1595年)に建てられました。

 

 

こちらは樹下神社本殿(国の重要文化財)です。

安産・子育て・水の神。

 

 

三間流造、檜皮葺の建物。
数ある流造のなかでも比較的大型のもの。

向拝階段前に吹寄格子の障壁を立てているのが特色。
格子や破風、懸魚などに打った飾り金具は豪華なものです。

 

この本殿の下に霊泉が湧き出していて、

本殿の周りを水路が囲んでいます。

 

 

 

続いて、樹下神社本殿の後方には末社・樹下若宮。

ご利益は学芸上達。

 

 

中央奥に見えていたのが東本宮の拝殿です。(国の重要文化財)

手前の樹下神社よりも一段高い所にあります。

 

 

方三間、入母屋造、檜皮葺妻入の建物です。
四方の柱間は吹放しで屋根の妻飾り(屋根の三角部分)には

木連格子(縦横の細かい格子)を入れています。

廻縁には高欄がつき、天井は小組格天井。
1596年頃の建築です。
 

 

拝殿の後方から楼門の方を撮った写真です。

一直線に並んでいるのがわかります。

 

 

拝殿の後方には国宝の東本宮本殿があります。

朱塗りの高欄が目立ちます。

御祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)で、比叡山の地主神。

ご利益は、山林守護・家内安全・夫婦円満・良縁成就。

 

 

文禄4年(1595年)に西本宮本殿に引き続き復興された

日吉造(ひえづくり)の代表建築です。

日吉造は、一名を聖帝造(しょうていづくり)といい、

切妻造(きりづまづくり)の前と左右に庇(ひさし)をつけたもの。

全国でも日吉大社にのみ現存している形で重要なものです。
 

 

本殿の背面から見ると、独特な形をしているのがよくわかります。

東本宮本殿は、西本宮とほぼ同様の造りですが、

背面の三間の床が一段高くなっているのが異なるところです。

 

 

本殿の傍らに井戸のようなものがありました。

 

 

こちらは亀井霊水です。

立て看板に書かれた説明書きによると、

昔ここには池があり、伝教大師参拝の折、

霊亀が現れて浮かんできたそうです。

 

 

そのため、この水を占ったところ、

閼伽井(あかい=仏様に捧げる水を汲む井戸)にするべし

との御託宣(神のお告げ)があり、「亀井」と名付けられました。

 

 

亀井の右側には、摂社・新物忌(しんものいみ)神社があります。

御祭神は、東本宮・大山咋神の母神様、大年神の妃神様。
「水の神・瑞々しく美しい神様」といわれています。

 

 

この神社のさらに奥、東本宮本殿の左後方には、

摂社・大物忌(おおものいみ)神社があります。

 

 

御祭神は、大年神(おおとしのかみ)。 
東本宮の御祭神である大山咋神の父神様です。
お猿さんの顔をした神様で、

そのお姿は、山王曼荼羅にも描かれています。

 

 

大物忌神社のさらに奥にある小さなお社は稲荷社。

ご利益は、稲の神・五穀豊穣・殖産興業・商売繁盛。

 

 

東本宮本殿の後ろを回って反対側にやって来ました。

こちらにも小さなお社がいくつかあります。

 

 

左側のお社は、末社・二宮竈殿社(にのみやかまどのしゃ)。

二宮(東本宮・大山咋神)の食事・調理を司る神。
大年神と天知迦流水姫神の御子神で、大山咋神の兄弟神です。

ご利益は、家庭守護・調理上達・火防。

 

 

最後にご紹介するのは内御子社(うちみこしゃ)。

写真左奥の小さなお社です。

 

 

御祭神は、猿田彦神(さるたひこのかみ)。 
ご利益は開運招福。

 

 

これで東本宮エリアの散策も終わりました。

 

 

1時間ほど、ずっと歩き続けて腰痛がひどくなり、

本当は大宮橋エリアを通ってぐるっと一周したいところでしたが、

一番近い道を通って駐車場へ戻りました。

 

 

本当は、次に予定していた所もありましたが、

今回の観光はここまでにして、

金沢に向けて車を走らせました。

 

(つづく)