2020年10月14日に、胸腹部大動脈の大動脈瘤を切除し、

人工血管に置換する手術を行いました。

早いもので、もう3年が過ぎました。

 

当初は、4週間で退院する予定でしたが、

切離した肋骨の痛みや、下腹部の創部感染症により、

結局は4ヶ月間の入院となりました。

 

当初は、長期に仕事を休むことになったので、

雇用の不安とか、以前のように元気に働けるのかとか、

心配事が山のようにありました。

 

実際のところ、休んでいる間に新たに導入されたのがZoom。

コロナ禍の真っ只中でしたから、

オンライン会議が主流となっていました。

 

私の事務所でも、Zoom会議のための機器が入り、

復帰した時には、みなさん、当たり前のように使用していて、

私だけが取り残された形となりました。

 

ただ、自分の仕事は変わりがなかったので、

意外と早くに追いつくことができました。

 

体力についても、恐らく、4週間で退院できたとしても、

その後は自宅でさらに1ヶ月くらいは療養しないと、

以前のように生活はできなかったと思います。

 

幸か不幸か、今となっては何とも言えませんけど、

感染症が起きて、小手術を行い、

陰圧閉鎖療法での治療が選択されたことで、

入院は長期になりましたが、その間毎日、

体操や自転車漕ぎで体力を回復させることができたので、

退院後、1週間だけ自宅で療養して、

すぐに復帰することができました。

 

但し、4ヶ月間、太陽の光の下で散歩することもなかったので、

骨減少症が悪化し、骨粗鬆症になる一歩手前まで行きました。

その後の健診でそれが判明したので、

すぐに整形外科で治療を開始できたのはよかったです。

 

また、退院して半年後くらいに撮った造影CTにより、

人工血管の一部から漿液と言われる水のような物が

滲みだしていることが判明し、

心筋の炎症ではないかと薬を飲んだものの効果はなく、

逆に薬の副作用で肝機能が悪化することになりました。

 

漿液はどんどん増え続け、肺を圧迫しそうになったので、

2022年4月下旬に2週間ほど入院して、

経皮的膿瘍ドレナージ術で漿液を抜いて精密検査をしました。

その結果、漿液には細菌感染がなく、先生も私も安堵しました。

人工血管に細菌が付くと命取りになりますから・・・。

 

でも、折角、漿液は抜きましたが、

抜いた後から早速、新たに漿液が貯留し始め、

半年ごとの造影CTでも、どんどん量が増えていました。

ただ、何度も穿刺すると、細菌感染のリスクも上がるので、

今度は他の臓器に影響が及ぶまでは放置という方針でした。

 

そして、今年7月末の造影CTでは、

どこまで増えたかなと確認するつもりでしたが、

「前回よりも少し減っているようだ」という結果を聞いて、

先生も喜んでいましたし、私も本当に驚きました。

 

ただ、一時的なものかもしれないし、

止まったのかどうかはわからないので、

次回、1月の結果を楽しみに待ちたいと思っているところです。

本当に治療する確実な方法がないと言われていたので、

奇跡的な結果となりました。

 

こうして3年が経ったわけですが、

実は、ここ1~2ヶ月多くなっているのが傷の痛みです。

季節の変わり目だからかなと最初は思っていましたが、

いつまで経っても鈍痛が続いています。

 

特に立っている時、重力の関係か痛むことが多く、

触ると、確かに痛みがあり、

最初は肋骨が痛いのかと思っていたのですが、

どうも皮膚の傷が突っ張るのか、癒着なのか、

原因はわかりませんけど、皮膚の痛みのようでした。

 

先日、皮膚科の先生に尋ねると、

手術からかなり経過した後でも痛くなることはあるとのことで、

痛み止めを飲めば、痛みは一旦解消されますし、

ひどくなれば、処置する方法もあるようなので様子見です。

 

あとは、書くと長くなるので省略しますが、

手術して切離した肋骨とその骨に付いていた贅肉の関係で、

体型にも変化があり、ちょっと厄介なことになっています。

 

でも、主治医に話しても解決できることではないので、

こちらもとりあえずは様子見なのですが、

体に密着するような洋服を着ると、その部分が目立つので、

最近はゆったりめのシャツなどを着て隠しています。

 

なかなか外見ではわからないことも多いのですが、

手術の後遺症とは長いお付き合いになりそうです。