2022年12月3日(土)の高岡の旅の続きです。
まず最初に訪れたのは臨済宗(禅宗)の國泰寺。
境内図をまず確認しましょう。
前回は総門~法堂までご紹介しました。
法堂の後方、大方丈の前には、私が最初に訪問した時から
とても印象的で気に入っていた「月泉庭」があります。
法堂の右手から後ろへ回ります。
すると、目の前に迫力満点の巨石の庭「月泉庭」が現れます。
京都などのお寺でも枯山水の庭は多いかと思いますが、
ここまで大きな石を並べたお庭はないと思います。
月泉庭と放生池を中心とする庭園は小川寿一氏の作。
月泉庭の東北隅に弧が描かれていて、
それが「月」を表しているとのことですが、
上から眺めてみないと、よくわかりません。
境内図の方角で確認してみると・・・。
東北の隅というのは、下の写真で言うと、
一番右側の奥になるのではないかと思います。
その横につくばいがあって、水が湧いており、
それが「泉」を表します。
これらは開山国師の「天に月在り、地に泉在り」からとられたモチーフです。
この下の写真手前の石の辺りのことを指すのかなと思うのですが、
確かなことはわかりません。
月泉庭の真中に大きな岩がありますが、
その重さは約42t(庭園の石としては恐らく日本一)もあり、
雨晴海岸の義経岩を思わせます。
西南には立山連峰、東南には達磨の群像、
北西隅には滝や大亀、よく見れば舟も浮かんでいます。
さて、どれがどれだか、ガイドさんに教えてもらわないと・・・。
使用の石は上物ではありませんが、
開山国師ゆかりの二上山から出たもので、化石を含んだ砂岩です。
なお、つくばいの傍の藍色の小石は滋賀県の永源寺石、
敷きつめてある白砂は京都の白川砂とのこと。
正面に「降魔道場」の大額を掲げる伽藍が大方丈(別名:圓通閣)。
貞享3年(1686年)の建立で、本山現存の伽藍の中で最古。
奥に見えていた建物が禅堂、坐禅専修の道場。
堂正面には山岡鉄舟居士筆の「栴檀林」の扁額を掲げてあり、
中は一面の敷瓦、正面の厨子に「文殊菩薩」(聖像)が祀られ、
両側は一段高くなって畳敷きです。
残念ながら、拝見できませんでした。
この後、参拝者入口から大方丈の中へ進みました。
障子が閉まっていたので、見られないのかと思っていましたが、
お寺の方に「開けて中へ入って下さい」と言われました。
堂内には山岡鉄舟居士筆の「圓通閣」、
その内陣に釈迦三尊を安置し、
有栖川宮熾仁親王御下賜「北鎮禅林」の扁額を掲げてあります。
こちらの襖絵が可愛かったので撮りました。
次回は、高い所へご案内します。
(つづく)